62#帰路を辿る ページ17
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『一人だけ心当たりが』
「その人の事、教えてくれない?」
『心当たりがあるだけで、その女の人について私もよくは判ってないし、よく知らない。それでもいい……?』
「些細な事でも何でもいいんだ」
Aは銀髪の女性について語り始めた。
鷗外によってもたらされた情報である事、大戦中に活躍した特一級レベルの異能者である事、同じく焦茶色の髪の男性についても教えられた事。
「大戦中に活躍した特一級レベルの異能者、か。しかもその女性だけではなく、男性も……」
『治さんが知りたい人と同じなのかは分からないけど』
「呼び名とかそういうのは?」
『全く。何の異能持ちなのかも知らない』
女性(+男性)について謎は深まるばかりで、太宰の抱えた謎は大きくなっただけだった。
ついにはうずまきに着いてしまい、話は其処で途切れた。
「あ、帰って来た」
「随分な活躍だッたらしいじゃないか」
「善くやったな。A、夜鳥」
うずまきには丁度社員達が待ち構えており、A達を労いの言葉が包んだ。
『治さんの所為で試験範囲外の事件を四つも処理してしまいました』
「でも、やって如何だった」
『……人が喜ぶのって、嬉しいなと思いました』
「そう。なら、善かったんじゃない?」
乱歩はそう云うと、ハッとして、「双子には僕の仕事片付けてくれたご褒美をあげるよ」と云って季節限定のお菓子を双子に手渡した。
一月というのもあり、甘酒味の飴だった。
『甘酒……?』
「甘酒って何」
双子の頭の上に“はてな”が量産されると、顔を見合わせて首を傾げ、何だ何だと議論し始めた。
西洋菓子を中心に好んでいた為、知らなかったのだ。
「え、君達甘酒知らないの?」
「酒粕を元に作る飲み物さ。自販機にも売ッてるよ」
『今度、試してみます。ね、夜鳥』
「うん、一寸気になった」
「手作り出来る物だから夜鳥君作れると思うよ?」
「あ、じゃあ作ってみます」
紅茶と
夜鳥の方は乱歩と話す為に別の席に座ったらしく、Aの隣には太宰。前には与謝野と国木田がいた。
「真逆、五件も片付けてるとはねェ」
「大丈夫か? A」
『夜鳥は平気ですよ。異能なので。私はもう無理です』
いつもは眼帯の筈だが、今日はアイパッチが貼り付けてあった。
(貼ったの夜鳥か)
(そうですよ)
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綺弌(プロフ) - 秋野楓さん» コメント有難う御座います。双子ちゃん人気で嬉しいです! 夢主ちゃんと誕生日が同じとは……! Sanatorium.は現在パート4まで、また番外編の受け付けもしています。これからも頑張って行きますね〜 (2018年11月27日 0時) (
レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
秋野楓(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主ちゃんと片割れくんのコンビ素敵ですね！実は夢主ちゃんと同じ誕生日でびっくりしてコメントしてしまいました…笑これからもがんばってくださいね！ (2018年11月27日 0時) (レス) id: 0550af0881 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» コメント有難う御座います。キャラ誉めて頂けて嬉しいです! 日々、ゆっくりと頑張っていきます。 (2018年11月1日 22時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - いやー…夢主ちゃんも片割れくんも可愛いですねぇ…、癒しです。更新応援してます頑張って下さい！！ (2018年11月1日 21時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺弌 | 作成日時：2018年10月26日 3時
