57#外濠を埋めていく ページ12
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少し大きめのフード付きの
そして、誰もが目を疑った。
「「「A!?」」」
『お、久し振り、です……皆さん』
真っ先に飛び掛かってきたのは与謝野。
Aの肩をガッシリ掴んで迫ってきた。
「A! 大丈夫だったのかい!? 森
『お父様の事……知って……?』
「俺が話して、社長が話した」
『あぁ、そういう……。でも、何で……何も』
夜鳥も福沢も話したのであれば、此方側の立場が敵であるのが判った筈……。
「だーって、夜鳥君が内緒って」
『え、それだけ……?』
「お前自身の口から聞くのが筋だろう」
国木田がそう云うと、Aは少し困り顔をした。
本当に云っていいものなのか。否、此処まで来たら云うしかないのだが。
『えっと、首領直轄から幹部補佐を、少し』
「まあ、そうなるよね」
「首領直轄に、幹部補佐!? その歳で!?」
「その技量に森鷗外の養女なら、妥当の立場だよね」と云う乱歩に「あァ、妾も納得だよ」と云う与謝野。
国木田だけが顎が外れるぐらいに驚いた。
Aはそんな彼を見て納得したように頷いた。
『独歩さんの反応が普通の正解ですよね。私は特務課と取引で協力関係があるので。凶悪犯罪者に対する鬼札、的な……』
「……そんなのでいいのか」
『エージェントの人は会う度、顔色が悪いです』
「当たり前だな」
きっと、国木田の胃にも穴が開く。
夜鳥はポツリとそんなことを考えた。
その時、奥の部屋から福沢が出てきた。
太宰は事前に電話を入れていたらしく、Aを視界に入れても驚いた顔はしなかった。
「A。
『お父様は動かないと、今のところ想定しています』
「ふむ」
『行動痕跡を消し去る異能を使っています。いくらお父様でも辿る事は不可能なので』
「分かった。それで、如何したい」
『此処で、皆さんと人を扶ける仕事がしたいです』
一歩、足を踏み出したAは福沢にそう云った。
「……特務課と話をつけるように。その先の話は後日、承諾が出てからしよう」
『はい!』
(安吾さん。今日、行っても?)
(――今日ですか!? まぁ、午後なら)
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綺弌(プロフ) - 秋野楓さん» コメント有難う御座います。双子ちゃん人気で嬉しいです! 夢主ちゃんと誕生日が同じとは……! Sanatorium.は現在パート4まで、また番外編の受け付けもしています。これからも頑張って行きますね〜 (2018年11月27日 0時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
秋野楓(プロフ) - 初コメ失礼します!夢主ちゃんと片割れくんのコンビ素敵ですね!実は夢主ちゃんと同じ誕生日でびっくりしてコメントしてしまいました…笑これからもがんばってくださいね! (2018年11月27日 0時) (レス) id: 0550af0881 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» コメント有難う御座います。キャラ誉めて頂けて嬉しいです! 日々、ゆっくりと頑張っていきます。 (2018年11月1日 22時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - いやー…夢主ちゃんも片割れくんも可愛いですねぇ…、癒しです。更新応援してます頑張って下さい!! (2018年11月1日 21時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺弌 | 作成日時:2018年10月26日 3時