transformation ページ23
ハリー達に視線をやると、ハーマイオニーは笑って自らの隣を指さした。
私は頷いて、夕食のプレートを持ってお邪魔することにした。
「薬が出来たわ、あとは相手の一部分を手に入れるだけ。」
ハーマイオニーはニヤリと笑った。
「制服も、準備できてるよ」
ハーマイオニーに頼まれていた3人分のローブとネクタイも調達してある。
「さすがA。助かるわ。それから、マルフォイから聞き出している最中に本物のクラッブとゴイルが来ないようにしなくっちゃね。」
「どうやって？」
ロンは頭を捻った。
「考えてあるわ。」
そう言って2人の前に美味しそうなカップケーキを差し出した。
「簡単な眠り薬を仕込んでおいたの。簡単だけど、強力なのをね。いい？２人が眠ったら物置に閉じ込めて、髪の毛を抜くのよ。制服も着替えてね。」
私はテーブルの下から拡張魔法がかかっているポーチからローブとネクタイを2人分見せた。
「すげえや……」
ロンも感心した様子だ。
「ところで、君は誰の毛を抜くの？」
ロンは再びハーマイオニーに尋ねた。
「もう手に入れたわ。ミリセント・ブルストロード、スリザリンのね。ローブについてたの。じゃあ私、ポリジュース薬を見て来る。クラッブとゴイルにちゃんと食べさせてね。」
そう言ってハーマイオニーは席を立った。
「私も行く、待ってハーマイオニー」
それに私も続くことにした。
ーーー
無事にカップケーキを食べさせることに成功したロンとハリーは、十数分後に女子トイレに着いた。
そうそうにローブを渡して2人を着替えさせ、ポリジュース薬を用意した。
「きっかり１時間で元の姿に戻ってしまうわよ。髪を入れて。」
ハーマイオニーはドロっとした液体を3つのビーカーにそれぞれ入れた。
匂いもなかなかだ。こんなのを飲まなきゃ行けないなんて……と少々3人が不憫に思えた。
「ウエ〜！クラッブのエキスだ。」
「乾杯。」
ハーマイオニーの合図で3人はビーカーを合わせてポリジュース薬を飲んだ。
「何だか僕吐きそう。」
ロンが吐き気を催した顔でそう言って床にビーカーを落とす。そのまま、個室に駆け込んだ。
「私も。」
ハーマイオニーも同じく個室へ。
ハリーは何を言うでもなく、洗面台に突っ伏した。
「ハリー……大丈夫？」
私が声をかけると、ハリーは振り向いた。もう顔は完全にゴイルだ。
「わ、すごい」
個室からでてきた、クラッブ……に扮したロンは、「ハリー…なのか？」とおずおずと尋ねた。
heir to Slytherin→←a funny fellow
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そぼく | 作成日時：2023年3月27日 2時
