異端者は彼の正体に気づいたようです【名探偵コナン】

佰伍拾壹 ページ11

コナン side

『博士の珈琲飲んでから帰ろ!』

"はかせー"とキッチンに向かうAの足取りはいつもより軽くみえた。


____prrrr…prrrr…

「…もしもし?」

《やあ、ボウヤ。Aはそっちにいるかい?》

「うん、いるよ。」

《やはりそうか……実はな、ボウヤ…》

「Aに、言ちゃったよ。赤井さんが生きてるって。」

《………。》

「Aが、さっき赤井は生きてるよなって問い詰めてきて……赤井さん?聞いてる?」

《あぁ、聞いてるよ。》

電話越しに聞こえる赤井さんの声が少し嬉しそうに聞こえた。

「……自分から言ってあげてね。まだ、僕の口からは沖矢さんが赤井さんって言ってないから。」

《あぁ、もちろんそのつもりだ。》


その後、一言二言話し電話を切った。




『新一〜』
「どうした?」

暫くして、カップを持ったAが戻ってきた。


『……さっきも言ったが、俺が赤井の死に違和感を持ったのは、その時キールが撮っていたビデオを観たからだ。』


ゆっくりと向かいのソファに座る。



『それを観て違和感を感じたのは、何も俺だけじゃない。』
「え…?」


『情報収集及び観察力、洞察力に恐ろしく長けた探り屋……コードネームは"バーボン"。』

「バーボン……」

『かなり、厄介のに掴まったな。ここを嗅ぎつけるのも時間の問題だな……』

「バーボンの狙いは……」

『組織としてはシェリー……だが、彼奴個人の狙いは、赤井だ。彼奴は赤井にどうやら個人的な恨みがあるらしいからな。』


そこまで言うと、ソファーから立ち上がり



『まぁ、できる限りの事はする。今日はこの辺でお暇するよ。明日のキャンプ楽しんでこいよ。』



「う、うん…じゃあね。A」

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