ド田舎マッチング ページ1
「突如として消えた伝説的アイドルBTS!引退の真相とは!今回の見出しはこれで決まりよ!」
やけに張り切った声がキラキラ輝くソウルから遠く離れたド田舎の高校の新聞部室に響いた
全校生徒50人未満1クラス10数名で構成されたこの高校は私たちの住む町唯一の学校
特に有名人などはおらず居たとしても小さなロックバンドぐらいであろう
「ねぇ!ユリちゃんはどう思う!?」
このやたら張りきっている彼女は我が新聞部の部長であるジアオンニ、通称メガネ先輩
元々人数の少ないこの学校に何故か見る人もいないのに新聞部を創部した変わり者だ
顧問1人、オンニと私とあともう一人幽霊部員の後輩くんの3人で活動している
『どう思うって、何がですか?』
「だーかーら!今回の校内新聞のメイン記事のBTSについてよ!」
『オンニ、それ校内新聞でやることです?』
「たまには都会のキラキラした記事も必要なの!」
『』
そしてこのいかにも面倒くさそうな顔をしている生意気な女はユン ユリ
ド田舎生まれのド田舎育ち、現在高校2年生の新聞部員である
高校を卒業したらソウルなんて華やかなところには近寄らず、なんだかんだ居心地のよいこの町の役場で平凡に働く予定だ
『…まぁでも1年もの短い間でこんなにも人気のあるアイドル達が辞めていくなんて不思議な話もあるもんですね』
「お!やっと興味を示してくれたかユン調査員!」
『いつ私が調査員になったんですか』
さっきからも話しているようにオンニは最近、KーPOPアイドルというものにハマっている
アイドルたちの汗水流しながら頑張っている姿にもう沼落ちー!…らしい
しかも面倒臭いことにその推し語りというものを数時間に渡ってダラダラと話してくるのだ
おかげで今日は購買のパンも買えなかった
『で、そのー…BT21?』
「それはキャラのほうね、BTSよ7人組アイドルグループの!知らない?」
そういうとオンニは古いパソコンの画面を目の前に見せてきた
う、ブルーライトが…
『多くないですか?』
「これでも少ない方!EXOやSEVENTEENなんて…」
『…楽しそうですね、この写真』
オンニに見せられたその写真が私にはやけに印象的だった
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作者名:つるNuts | 作成日時:2024年2月24日 22時