なにわ恋愛注意報発令中＿＿＿!?【Ⅱ】 (ページ22)

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男の子ページ22

『あっ、ま、もう、無理……!!』

「大丈夫やって、結城ならイケる。ほらほら、もうちょっと顎を上に」

「あんたら何してんねん!?」

事務所の休憩ルームで恭平に指導してもらっていたら、突然流星くんに大声で止められた。
まさかノックもなしに急に扉を開けられるとは思っていなかったので、目を見開いてしまった。
「さっきから廊下にも変な声が聞こえてんよ」と真っ赤になりながら言う流星くん。

自分の体を床に伏せたまま、うちは背中の上に乗っている恭平を見上げた。
恭平は「もう見たまんまのことしてるやで?」と不思議そうに首を傾げた。
”そうそう”と合いの手を入れると、流星くんは何故か沈黙した。

え、うちら何か変なこと言ったんかな。
どうしたら良いか分からず困惑していると、他のメンバーもわらわらと集まってきた。
大橋くんが「どういう状況!?」と叫ぶと、恭平が「分からん」と答えた。

『とりあえず説明したいから、一旦退いてくれへん?』

恭平の服を軽く引っ張りながらそう言うと、彼は「あ、ごめん」と棒読みの謝罪をした。
思ってなさそうやなと感じながら「その前に」と言って流星くんに視線を流した。
”何でそんなに顔が赤くなってるんですか?”とドストレートに尋ねた。

大西「えっ!?そ、それは……」

”これは言ってええんか”みたいな顔をしながら口ごもる流星くん。
照れてる感じがめちゃくちゃ可愛いけど、原因が分からんな。
”うーん”と頭を悩ませていると、恭平が何かに気付いたように「あ」と声を洩らした。

高橋「もしかして、俺が結城襲ってると思った?」

『は?』

長尾「ちょ、もっとオブラートに包まんとアカンって!」

飛んでもないことを言い出す恭平に、反射的に低い声を出すと、謙社が止めに入った。
”まさか”と思いながら流星くんを見ると、気まずそうに顔を赤く染めていた。
その反応を見て、うちの体もどんどん熱を上げていった。

『ちゃうって、それ完全に誤解やから!恭平に筋トレ手伝ってもらってただけですよ!』

西畑「俺はそんなん認めんで……って、筋トレ?」

『体力付けたいんよねって話したら、恭平が”筋トレ手伝ったろか?”って言ってくれたんです』

うちらは普通に背筋やってただけやのに、何で男の人ってすぐそういう発想になるんかな!?
＿＿＿流星くんもしっかり男の子なんやなって思った日でした。