若気の至り ページ47
莉犬さんが遠い目をしながら呆れ気味に呟くので、私たちは首を傾げた。
「何が前途多難なんですか?」って尋ねても、
「あー、何でもないよ」と誤魔化されてしまった。
”俺の口で言うより自分で気付いた方がいいと思う”って言ってたけど、どういう意味なんだろう。
さとみ「いつになく意味深だな、莉犬。ミステリアスキャラでも目指してんの?」
莉犬「いやいやいや、何でそうなるの?それは高校生の時のさとみくんでしょ?」
さとみ「俺の地味な黒歴史を掘り起こすなって」
莉犬「モテたいがために謎のクールキャラを作ってたんだっけ?」
”待て待て”と止めに入るさとみさんと、楽しそうにイジる莉犬さん。
二人の軽快なやり取りに私はクスクスと笑みを零した。
モテを理由にさとみさんがミステリアスなクールキャラを演じてたのは意外だった。
わざわざキャラを作らなくても、さとみさんなら黄色い歓声とか貰えそうなのに。
というか、さとみさんのクールさって素じゃないのか。
初対面のときにかなり毒づいてたのもあって、あまり人には干渉されたくないタイプだと思ってた。
人は見掛けに寄らないんだなぁと考えながら、私は彼らを見つめた。
さとみ「まぁ、若気の至りってやつだな」
莉犬「俺が高校生の頃は、さとみくんみたいにモテに必死じゃなかったけどね」
さとみ「ふざけんな!俺だって別にモテに必死だったわけじゃねーから!」
……案外、”クールキャラ”を作ってたっていうのは納得がいくかもしれない。
莉犬さんと話してるさとみさんは本当に楽しそうで、
思わず見惚れてしまうような可愛らしい笑みを浮かべていた。
＿＿＿いつかこの笑顔が、私に向けられるようになったらいいな、なんて。
そこまで考えて私はハッとした。ん!?私は一体何を言ってるんだ!?
笑顔が私に向いて欲しいとか、意味不明すぎる。
仲良く出来たらいいなとは思ってるけど、もうちょっと良い言い方とかなかった!?
頭が混乱してしまった私は、セルフツッコミをして気持ちを落ち着かせようとしていた。
昨日から私の心臓がおかしい。何なら今は脳まで変になってきた。
これは本格的に病院に行くべき?いや、でも、STPRの皆さんに何て説明すれば……。
”うーん”と頭を悩ませていると、莉犬さんが「あっ!!」と大きな声を出した。
莉犬「時間ヤバい!早く行かないと遅刻する!」
さとみ「マジ!?……悪い、俺たち仕事行って来る。話の続きはまた後で!」
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
