確信 ページ43
「……まぁ、いいんじゃない?」
『良かった!あ、私のことは桜子って呼んで。改めて、これからよろしく!!』
正直、これ以上名前のレパートリーはなかったから助かった。
ホッと息をついていると、「あんたってさー」と意外そうに呟く声が耳に入った。
”大人しそうに見えて、案外押しが強いよね”
疲れた様子でそう呟くソラに、私は”アハハ”と苦笑いすることしか出来なかった。
二つともよく言われる形容だ。
静かな雰囲気と見せかけて自分が決めた信念は絶対に譲らないよね的なことを指摘される。
良く言えばギャップがあると表現出来るけど、頑固とも取れる。
人間関係って難しいなぁと思っていると、「そういえば」とソラが口を開いた。
「さっきの二人ってあんたの知り合い?」
『え?あー、えっと、うん……』
「なるほどね。あんたを殴ろうとしてた割には私に説教して帰るし、変だと思ったのよ」
”それにうちの学校に赤髪と青髪の生徒なんていた記憶ないし”と付け足すソラ。
確かに、あそこまでカラフルに染めてたら目立つよね。
ソラは「あの二人に会ったら」と言葉を区切り、私を見つめた。
「”ありがとう”って伝えておいて。特にあの赤髪の人に……。
少し手荒ではあったけど、馬鹿なことをしてたって気付かせてくれたから」
『分かった。必ず伝言するよ』
力強くコクンと頷くと、彼女はフッと笑った。
一瞬の沈黙の後、ソラは「じゃあ、私帰るから」と言って背を向けた。
”バイバイ”と挨拶しようとしたとき、「桜子!」と名前を呼ぶ声が聞こえた。
「＿＿＿今までごめんなさい。こんな私と友達になりたいって言ってくれてありがとう」
背は向けたままだったけど、ソラが本気で伝えてくれてるのが分かった。
返事をする間もなく、彼女はスタスタと歩き出してしまった。
ー−−もしかしたら、ソラは私の初の親友になるかもしれない。
そんなことを考えながら、私は苺荘に足を向けた。
「おかえり。作戦、成功したみたいで良かった」
家に着いてドアを開けたとき、先に苺荘に戻っていたななもりさんに出迎えてもらった。
この作戦は”相手を苦しめる”という行為を客観視させることで、
”内田さん”の良心を復活させるというものだった。私一人では絶対に思い付かないような案。
彼の協力が無ければ、私はソラと仲良くなることは出来なかった。
『ー−−ななもりさん、ありがとうございました』
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
