あだ名 ページ42
「むしろ、自覚がなかったことに驚きなんだけど」
オブラートに包むことなく、そのままドストレートに思いをぶつけてくる内田さん。
ここまで言われるってことは、私って相当変なのかなぁ。
家庭環境とホストクラブのオーナー候補ってこと以外、普通だと思ってたんだけど……。
しかも、”変”って言われてる内容が完全に性格のことだし、真面目に見直した方がいいのかも。
「……変な奴だけど」
『うん?』
「いい奴ではあると思う」
顔を横にして表情があまり見えないようにしながら、内田さんはそう言った。
やっぱりツンデレだ、この子。何か可愛く見えてきた。
ニヤニヤしながら視線を送っていると、「今すぐその緩んだ頬を引き締めて」と睨まれた。
私は笑顔で「うん」と頷いてから、「ねぇ、内田さん」と彼女の名前を口にした。
『ー−−天使って呼んでもいい?』
彼女の下の名前、天使。
一生名前で呼ぶことはないだろうって思ってたのに、まさか自分から提案する日が来るとは。
ホント人生って何が起きるか分からないよなぁと考えながら、私は返事を待った。
内田さんは小さく首を横に振り、「ごめん、やめて」と気まずそうに呟いた。
「私、自分の名前あんまり好きじゃないのよ。
The・キラキラネームって感じだし、私には似合わないから」
確かに今までの彼女の雰囲気で言ったら、天使と言うより悪魔と表現した方が近いと思う。
だけど今の内田さんは＿＿＿。
口を開こうとしたけど、何となく嫌がられそうだったからやめておいた。
代わりに私は別方向に思考を巡らせ、しばらくしてから一つの案を思いついた。
『ねぇ、あだ名で呼ぶのはどう?』
「いいけど……何て呼ぶつもりなの?」
『そうだなぁ、天使を英語にしたらエンジェルでしょ?だから”えんちゃん”とか』
「却下。ダサすぎる。ネーミングセンスがない」
罵倒の三連単に私は「酷い!」と抗議した。
結構いいあだ名だと思ったんだけど、内田さんはお気に召さなかったみたいだ。
私は頬を膨らませながら「じゃあ、うっちーとか?」と更なる提案をした。
彼女は「何か嫌」という適当な理由で、私のネーミングにいちゃもんをつけてきた。
断るならもっとちゃんとした理由にしてよと思いつつ、私は次の候補を挙げた。
『ソラってのはどう?』
「何でソラ?」
『天使の”天”って訓読みにすると、”そら”って読むの。
だからいいかなって思ったんだけど……ダメ?』
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
