友達 ページ40
莉犬「君が彼女にした行為は簡単に命を奪うことが出来る。
ー−−その自覚を持って、これからの人生を生きな」
まるで諭すかのように、内田さんに冷酷な言葉をぶつける莉犬さん。
確かに、下手をすれば自ら命を捨てる選択をしそうになるぐらいの酷いものだった。
正直私も、その選択肢を考えなかったわけではない。
何て声を掛けていいのか分からず悩んでいると、「これは俺の意見ね」と呟く声が聞こえた。
莉犬「とりあえず、言いたいことは言わせてもらったから、桜子ちゃんにバトンを返すよ。
……この後どうするかは、君たち次第だから」
そう言って、莉犬さんはちぐさくんを引っ張ってどこかに消えてしまった。
私と内田さんの二人だけ。今までありそうでなかった、初めての時間だ。
息を吞みながら彼女を見つめていると、「ごめんなさい」と小さく謝罪する声が耳に入った。
「謝って済む問題じゃないのは分かってる。自己満足なのも理解してるわ。
それでも、この場で謝らせてほしい。今まで、本当にごめんなさい」
泣くのを堪えながら謝罪してくれているのが分かった。
その姿を見て、私は内田さんはもう大丈夫だろうなと確信した。
これが演技って可能性もあるけど……出来ればその線は疑いたくない。
大きく息を吐いて「私は」と口を開いた。
『今まであなたにされてきたことを許すとか許さないとか、そういうので考えるつもりはない。
どっちの選択肢を取ったにせよ、やってしまった過去は変わらないから』
「……そうね」
『＿＿＿だから私は、”これから”の関わり方について話していきたい』
私の提案が予想外だったのか、内田さんは「え」と困惑した声を洩らした。
”過去はどうあがいても変えることは出来ない。でも、未来は変えることが出来る”
そう言った瞬間、彼女の瞳が大きく揺らいだ。
『……もし良かったらなんだけど、一から私と関係を作り直してみない?』
「はぁ?何言ってんの。私はあんたを苦しめた主犯格なのよ?」
『うん。分かってる。分かった上で、私はあなたとの今の関係を変えたいと思った』
”意味が分からない”という表情を浮かべる内田さん。
他の人から見れば綺麗事に映ると思う。友達になるなんてありえないって呆れると思う。
ー−−でも私は、彼女と友達になりたいって思ってしまった。
この感覚はおかしいのかもしれない。だけど、どう選択するかは私たちの自由だから。
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
