声優 ページ27
間一髪のところで支えられ、何とか階段から転げ落ちずに済んだ。
そのまま腰に腕を回されて、私は安全地帯に移動させられた。
赤髪に黄色の瞳。少し小柄だけど、身長は莉犬さんより高め。
初めて見る人だと思いながら視線を集中させていると、「大丈夫?」と尋ねられた。
「どこか怪我してない?」
『あ、大丈夫です!助けてくださりありがとうございました』
ペコッと頭を下げると、「君、本物の学生?」と更に質問を投げられた。
急すぎる質問に戸惑っていると、「あ、制服コスプレの方ね」と謎の解釈をされた。
えっ!?何かこれ、変な誤解されてない……!?
『あの』
「流石に未成年に手は出せないもんなぁ」
『ちょ、話を』
「めちゃくちゃ若そうだけど、誰の彼女?」
ダメだ、全然話を聞いてくれない。
若干心が折れそうになりながら、「誰の彼女でもないです!」と返した。
「え、まさかの愛人ポジ!?」と驚かれ、私は開いた口が塞がらなかった。
何でそういう思考になるのかなぁ!?
「君、大人しい見た目に反して結構やるんだねぇ……」
『違います!!私は柚木桜子、前オーナーの孫です。STPRの方々の恋人でも愛人でもありません。
オーナーに推薦されていることを除けば、私は至って普通の高校生です』
あらぬ方向を疑われたのできちんと訂正を入れると、突然彼の醸し出す雰囲気が変わった。
数秒前まで話を聞かない自由人オーラ全開だったのに今は目付きが鋭くなっていて、
まるでさっきとは別人みたいだった。
「”あの人”の孫、ね」
小さく呟かれたけどハッキリと聞こえた言葉。
その声は今まで聞いたSTPRの方々の中で誰よりも冷たかった。
インパクトで言えば初対面のときのさとみさんの方が強いはずなのに、
何故か彼の冷酷な声が頭から離れない。もしかして、嫌われてるのかな……?
「＿＿＿なぁんてね。冗談だよ」
『……へ?』
「”嫌われるのかな”って思ってたでしょ?残念、今のは俺の演技でした」
「はぁ!?」
あまりにも軽く言いのけるから、思わず声を荒げてしまった。
ファーストタッチでこんな質の悪い演技するってどういうこと!?
私が呆れているのを気にする素振りもなく、彼は「そういや自己紹介してなかったね」と笑った。
「改めまして、俺はSTPRのホスト兼新人声優のばぁうです」
その言葉を聞いて私はやっと腑に落ちた。
この人、声優さんだったからあんなに声に迫力があったのか。
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
