気遣い ページ25
『……あ、お二人はお仕事に向かわれなくて大丈夫なんですか?』
ジェル「今日はお休みを頂いてる日なので問題ないですよ」
まぜ太「俺も、もう仕事には行ってきたんで」
行ってきた……?お店が開店するのって19時からじゃなかったっけ?
私が疑問に思っているのを感じ取ったのか、
「ホストの方じゃなくて」とまぜ太さんは首を横に振った。
まぜ太「美容師の方。俺、本業そっちだから」
そういえばそうだった……。
忘れてたことに罪悪感を抱きながら”すみません”と謝罪すると、彼は”別にいいよ”と返した。
「本業って言っても見習いみたいなもんだし」と言われ、私は何だか複雑な気持ちになった。
まぜ太さんなりにフォローしてくださってるんだとは分かってるけど、
”見習いみたいなもんだ”って言ったときの顔が凄く悔しそうで。
ジェル「＿＿＿まぜ太くん、顔色悪いで?部屋で休んだ方がええんちゃう?」
まぜ太「え?あぁ、大丈夫っすよ。ちょっと仕事のこと考えてただけなんで」
ジェル「そっか。何か辛いことがあったらいつでも相談してな?」
まぜ太「……マジで優しいですよね、ジェルくんって。ありがとうございます」
そんな会話をするお二人を私はただ見つめることしか出来なかった。
たぶんまぜ太さんには”何か”があるんだろうけど、ジェルさんは今ワザと踏み込まなかったんだ。
”優しさ”って難しい。相手から事情を聴くだけが優しさじゃないんだなって思う。
考えてることが顔に出ていたのか、まぜ太さんはフッと笑みを零した。
まぜ太「そんな心配しなくても、大したことじゃないから大丈夫だよ」
『人にとっては”大したこと”じゃなくても、まぜ太さんにとっては”大事なこと”なんですよね』
まぜ太「え?」
『本当に大したことじゃなくて気にしていないのなら、そんな顔をしないと……あっ!!
余計なことを言ってしまってすみません!今の言葉は忘れてください』
またやってしまった。私はいつも余計なことに口を出すから怒られるんだよなぁ。
絶対怒られると思いながら目をつむると、頭上でクスッと笑う声が聞こえた。
何だろう。ゆっくりと顔を上げると、いつになくまぜ太さんが穏やかな笑みを浮かべていた。
まぜ太「……出会ったときから思ってたけど、キミってもの凄くドストレートだよね。
オブラートというものを知らないって言うか、バカ正直って言うか」
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
