再会 ページ17
”私ね、お兄さんの将棋見てるとワクワクするんだ!
ルールとかは全然分かんないんだけど、胸がドクドクするの。
だから絶対やった方がいいよ!
やらなきゃもったいないし、やる前から諦めてたらずっと何も出来ないよ?
ー−−だから、お兄さんも諦める前に頑張ろ!!”
そんなようなことを言った気がする。
今考えると大人のことを何も分かってないただの子供にしか見えないけど、
当時の私はかなり真剣に伝えてたんだよね。
……昔の私は正義感強い上に負けず嫌いだったから、”諦める”って行為が好きじゃなかった。
それにお兄さんの将棋してる姿はホントにカッコよかったし、
私は彼が一番強いと思ってたから夢を諦めて欲しくなかった。
まさか、あの時のお兄さんって＿＿＿。
私は自分の疑念を晴らすために「つかぬ事をお聞きしますが」と彼の目を見つめた。
『あなたの本名を教えてもらえませんか』
ななもり「え、本名?
私の質問を聞いた彼らは”何でそんなことを聞くんだろう”と言わんばかりの顔をしていた。
確かにこの流れで本名を聞くのは普通に考えて変だし、脈絡がなさすぎる。
失礼をお詫びした後、私は考えていたことを説明した。
『突然話をぶった切ってしまってごめんなさい。
今のななもりさんの言葉を聞いて思い出したことがあって、
それが合ってるかどうか、どうしても確かめたくなってしまいました』
すると、ななもりさんも気付いたようで「あっ」と表情を変えていた。
ー−−名前とこの反応から察するに、私の予想は合ってるよね。
そう確信した私は、すぐに気付けなかったことへ謝罪してからニコッと笑った。
『久しぶりだね、”お兄さん”』
再会出来たことへに嬉しさとだいぶ雰囲気が変わったことへ驚きを抱きながら、私は彼を呼んだ。
ななもりさんも綺麗な瞳を揺らしながら、私を見つめていた。
そして彼は小さな声で「久しぶり」と呟き、そのままギュッと私を抱き締めた。
ななもり「やっと思い出してくれた……!
てっきり、俺の存在はもう桜子ちゃんの記憶から消されてるのかと思ってた」
『いや、もちろん覚えてましたよ!?
でも、あまりにも昔と雰囲気が違いすぎるから同一人物思わなかったんです!』
近所のお兄さんがオラオラ系のヤンキーから優しい大人の男性のなってるとは誰も思わないじゃん。
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
