諦めない ページ16
ななもり「＿＿＿意味が分からない」
あまりに恐ろしい形相をしていたお二人に少し恐怖を感じていると、突然彼の口が開かれた。
言葉の真意が読めず沈黙していると、”何で、自分には無頓着なんだよ”という声が聞こえた。
口調的に一瞬さとみさんかなって思ったけど、実際に喋っていたのはななもりさんだった。
ななもり「他人のことにはお節介なぐらい首を突っ込むくせに、
何で自分のことになるとそんなに適当になっちゃうわけ?」
『別に適当ってわけじゃ……』
思わずムッとして言い返すと、あっさり”適当でしょ”と返答されてしまった。
私だって、最初からこんな風に諦めていたわけじゃない。
ちゃんと考えた上で出した決断に文句を付けられるのは流石に頂けない。
ななもり「ー−−君のいいところは、どんな時でも諦めないとこだろ」
『え、急に何言って』
ななもり「”やりたいことがあるなら諦めちゃダメだ”って教えてくれたのは桜子ちゃんなのに、
そんな君が自分を大切にすることを諦めててどうすんだよ!」
”ありがと、桜子ちゃん。俺、頑張ってみるよ”
私の脳内に、少年のように笑う一人の青年の顔が思い浮かんだ。
ハッキリと顔を覚えているわけではないのに、記憶の中の彼がニコッと笑っているのが分かる。
あれ、何で私今”あの人”の言葉を思い出したんだろう……。
ななもり「”諦めも肝心だ”って言うぐらいなら、あの時俺の背中を押さなければ良かっただろ!?」
さとみ「ちょ、なーくん何の話＿＿＿」
彼らの声と同時に私は昔の記憶がフラッシュバックした。
私が小学生の時、近所に高校生のお兄さんが引っ越してきた。
そのお兄さんはヤンキーっぽい雰囲気を放っていて怖かったけど、中身は猫好きないい人だった。
よく一緒に遊んでくれたり勉強を教えてくれたりしてくれて、私はそのお兄さんが大好きだった。
そんなある日、親御さんの都合でお兄さんが都会に引っ越すことになり、突然の別れがやってきた。
旅立つ前日、私は初めて彼から自分の夢についての相談を受けた。
当時の私は小学生だったから相談というよりは愚痴に近かったけど、
それでも私は彼が自分を頼ってくれたようで嬉しかった。
”将棋の道に進みたいけど、プロになってお金を稼げる保障はないから進路に迷ってるんだ”
そう彼に話してもらったとき、確か私は自分なりに思ったことを伝えた。
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るー - あの、非常に言いづらいのですが、VOISINGのSの後ろのIが抜けてます… (3月29日 10時) (
レス) @page50 id: 1ea139476f (このIDを非表示/違反報告)
清水まりあ(苺きゅん。) - 内田さんちょっと好感度上がったww ちょっとすきになりました！(笑) (3月17日 22時) (レス) @page38 id: 63408e6da3 (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 前半がいつもより主人公の気持ちが深く書かれててよかった！なんか…よかった！ (3月11日 15時) (レス) @page32 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 清水まりあ(苺きゅん。)さん» そうなんですか!?ありがとうございます!! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» 返信が遅れてごめんね!いつも褒めてくれてありがとう! (3月3日 22時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年2月9日 7時
