探り合い ページ47
さとみ「＿＿＿あんた、VOISNGの……」
彼がそう呟くと、桃髪の人は満足そうに首を縦に振った。
”ボイシング”って何だろう。気になるけど聞ける空気がじゃないんだよなぁ。
交互に彼らの顔を見ていると、「改めまして」という声が聞こえた。
「ー−−ホストクラブ・VOISNGの社長を務めているないこと申します」
何となくホストっぽいなって思ってたけど、まさか本当にその道の方だったとは。
予想外の流れに私は思わず目を見開いた。
彼が名乗ったことによってさらに警戒心を高めたさとみさんは、
”何でVOISNGの社長さんがSTPRの前にいるんですか？”と尋ねた。
さとみ「こんな時間に人のクラブの前に立っている上に身分まで教えておいて、
まだ”散歩してただけだ”なんて見苦しい言い訳しませんよね？」
ないこさんの挑発に煽り返すかのように質問をぶつけるさとみさん。
私の前でバチバチするの凄く心臓に悪いからやめてほしい。
ヒヤヒヤしながら彼らの会話を聞いていると、ないこさんが「あー」と苦笑いした。
ないこ「
雰囲気の呑まれてつい口を滑らせてしまいました」
意味深な言葉を吐くないこさんを、さとみさんは疑うような目つきで見つめた。
第三者の私から見ても、お互いボロを出さないようにしているのが分かる。
どっちが先にシッポを出すか探り合っているのが怖い。
あなた方二人の間に挟まれる私の身にもなってくれって言いたかったけど、
流石にこの雰囲気の中でそんな発言できるほどの度胸は持ち合わせてない。
ないこ「……来週の土曜日、STPRさんの横に新しいお店がいるのはご存知ですか？」
さとみ「えぇ。新装工事が終わったのでお店が入ることが決まったことは＿＿＿」
そこまで言ってからさとみさんは何かに気付いたみたいで、考え込むように沈黙してしまった。
これは、上手く状況を掴めていない私でも察しがついた。
何が目的かを尋ねられて、新しいお店が入る話を振るということはー−−。
ないこ「来週から
そう、VOISNGというホストクラブが隣に入ってくるということだ。
な、何か、ヤバそうなライバルが出来ちゃった気がする……！
この先のことに不安を感じつつ、私は不敵な笑みを浮かべるないこさんを見つめた。
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
