手助け ページ44
”丸く収まって良かったな”という安堵を得た私は、
「僕たちはお先に失礼しますね」と言ってななもりさんの腕を引っ張った。
……告白するんだったら、二人きりの方がいいよね。
そう思った私は戸惑っているななもりさんを連れて部屋から退出した。
ななもり「え、ちょ、桜子ちゃん、どうしたの？」
扉を閉めてホッと息をつくと、隣にいた彼が動揺した様子で私に質問を投げた。
私は「……沙羅さん、るぅとさんのことが本気で好きみたいで」と言い、
”今日、彼に告白することを決意されていたので雰囲気作りをお手伝いしたんです”と続けた。
閉められたドアに視線を送りながらそう言うと、
ななもりさんは「そういうことか」と納得したように頷いた。
『結果がどうなるかは私には予測がつきませんが……。
きっと、今の状態の沙羅さんならどんな返答をされても受け止められると思います』
ななもり「あの人にそこまでさせるなんて凄いね」
『私は何もしてないですよ。彼女自身が気付いて行動を起こそうとしてるんです』
私は壁に背を預け、店内の後片づけをしている従業員さんたちを見回しながらそう返した。
すると、ななもりさんは「いや」と反論の声を上げた。
”これは、彼女一人じゃ導き出せなかった答えだと思う。
それを誘発したのは紛れもなく桜子ちゃん、君だよ”
ななもり「昨日に引き続きありがとう。やっぱり桜子ちゃんはオーナーに向いてるね」
『私がしたことがオーナーの役割に値するのかは分かりませんが、お役に立てたなら良かったです』
ななもり「今後もよろしく」
『その言葉に色んな意味が含まれてそうで怖いですが、こちらこそよろしくお願いします』
そんなやり取りをしていると、外に出ていたのであろうさとみさんが正面玄関から帰ってきた。
ゆっくりと足を進めていた彼は私と目が合うと、そのまま真っ直ぐこちらに歩いてきた。
急に歩く速度を速めたから、私は驚いて目を見開いた。これ、もしや怒られるパターン……！？
私たちの目の前に立ち止まったさとみさんはチラッとななもりさんに視線を流し、
「こいつ借りていい？」と言って私を指さした。
ななもり「あ、うん。いいけど……」
さとみ「ありがと。ミーティングの時には戻るわ」
そう言って、さとみさんは私の手を引いて歩きだした。
彼が向かった場所は人気の少ない従業員入口の階段下だった。
＿＿＿な、何を言われるんだろう！？
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
