救い ページ43
るぅとさんの言葉を聞いた沙羅さんは、覚悟を決めたような表情で「はい」と返事をした。
”＿＿＿本日を持ちまして、あなたをSTPRから出禁にさせて頂きます”
そう宣言したるぅとさんの表情は緊張していて、どこか苦しさも現れていた。
もしかしたら、彼自身は沙羅さんを出禁にするのは嫌なのかもしれない。
だけどお店の被害状況と今後のことを考えたらこうするしかなかったのだろう。
沙羅さんは大きく一息吸った後、「分かりました」と言って頷いた。
そのときの彼女の顔は悲しみも含まれていたけど、スッキリしたような雰囲気もあった。
……きっと、心のどこかでこの日が来るってことを悟っていたんだろうな。
そしてこれは私の推測だけど、手遅れになって自分が抑え込めなくなる前に止めてほしかったから、
早く出禁を言い渡されたかったってのもあるのかもしれないって思った。
「ー−−今まで迷惑を掛けてしまって本当にごめんなさい。
それから、私を救ってくれてありがとう。お世話になりました」
ソファーから立ち上がった沙羅さんは、るぅとさんに向かって頭を下げた。
るぅとさんは「あなたのしたことは犯罪級で僕が簡単に許せるものじゃありません」と口を開いた。
そして「でも」と言葉を続け、沙羅さんの目を真っ直ぐ見た。
るぅと「助けてもらったのは、僕も一緒です」
「……え？」
るぅと「あなたが僕を指名し始めた頃、実はなかなか固定指名が取れないことに悩んでいたんです。
そんなとき沙羅さんに出会って、僕は沢山のアドバイスを頂きました。
僕は、そのとき貰った言葉に本当に救われたんです」
”アドバイス通りに言動に気を付けたら、徐々に指名が取れるようになったんですよ”
昔の思い出を振り返るように、るぅとさんは嬉しさを含んだ笑みを浮かべた。
「あなたのおかげで、僕はホストを続けようと思えたんです」と彼は真っ直ぐ言葉を紡いだ。
るぅと「このような形になってしまい申し訳ございません。
失礼なのは承知しておりますが、どうか改めてお礼を言わせてください。
＿＿＿僕に希望を、未来を与えてくださりありがとうございました」
その言葉で、私は沙羅さんとるぅとさんは本当にお互いを救い合っていたんだな納得した。
ー−−きっとこのお二人なら、
ホストとお客さんじゃなくて他の”よりいい関係”を持つことが出来るだろうな。
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
