勇気 ページ42
『……お店から出て行かれる前に、るぅとさんに想いを伝えてみませんか？』
私の言葉に沙羅さんは驚いて”えっ？”と声を漏らした。
「いや、まぁ、今じゃなくてもいいんですけど」と前置きして、私は考えてることを話した。
もう二度と会えなくなるのに自分の気持ちを伝えないのは後悔するということ、
誠実に届ければるぅとさんも向き合ってくれることを熱弁した。
『＿＿＿僕、幼い頃に両親を亡くしたんです。
それで、もっと感謝を伝えて一緒にいる時間を大切にしてれば良かったって凄く後悔してて。
お二人は今生の別れをするというわけではないけれど、いつ状況が変わるか分からない。
今日自分が交通事故に遭うかもしれないし、明日るぅとさんが通り魔に刺されるかもしれない』
”後悔する前に、思い切って伝えてみてはいかがですか？”
彼女の目を見ながらそう言うと、沙羅さんは「私が気持ちを伝えてもいいの、かな」と呟いた。
私は首を縦に振り、「僕は、伝えてみてもいいと思います」と返した。
『僕はるぅとさんではないので、沙羅さんの告白に対しどう返答するかは分かりません。
でも、あの人なら真剣に向き合ってくれると思うんです』
少ししか関わってない私でも分かる。
沙羅さんとの関わり方を精一杯考えてたり、他のホストさんが困ってたら裏でフォローしてたり。
るぅとさんは物事に対して逃げずに真面目に対応する人だと思ってる。
『どんな時でも真面目に向き合ってくれるるぅとさんだからこそ、
沙羅さんも好きになったのではないですか？』
沙羅さんはしばらく私に視線を流した後、「そうね」と肯定した。
そして深く息を吐き、「……今日の営業終わり、謝罪と共に自分の想いを告白するわ」と続けた。
私はコクンと頷き、「応援してます」と言ってエールを送った。
チラッと時計を見ると、営業時間終了の３０分前になっていた。
もうそんなに時間が経ったのかとビックリしていると、コンコンと扉がノックされた。
「沙羅さん、サクくん、入っても大丈夫ですか？」
この声は……るぅとさんだ。
”どうぞ”と返事をすると、ガチャッと扉が開かれてるぅとさんとななもりさんが姿を現した。
二人とも真剣な面持ちをしていて、どこか重たい空気を放っている。
自分の心臓の鼓動を痛いぐらいに感じ取りながら、私は彼らが紡ぐ言葉を待った。
るぅと「＿＿＿沙羅さんに、大事なお話があります」
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
