本気 ページ41
「ー−−半強制的に連れて行かれてすぐ帰る予定だったのに、
気が付いたらこのホストクラブに魅了されてた。
一番最初に指名したのは莉犬さんで、その次はてるとさん。そして今はるぅとさん。
私、好みが分かりやすいでしょ？」
『そ、そうですね……』
「みんな、”生きてるだけで迷惑だ”って言われたこんな私の話を真剣に聞いてくれてね。
最初はそれでよかった。それが良かったんだけど、
いつからか私は私は”それ以上”を望むようになってしまったの」
「それ以上？」と首を傾げると、沙羅さんは嬉しそうなでも悲しそうな顔で「私ね」と言った。
”本気で、るぅとさんのことが好きになっちゃったのよ”
その言葉に、私は大きく目を見開いた。
配信者とかアイドルの話とかで”リア恋”というワードは聞いたことあったけど、
実際に見るのは初めてだった。
「……彼の言動が全部営業のためだってことは、恋をしたことない私でも理解できる。
だけど、一度好きだって気付いたら想いが止められなくなって、
でもこういうときどうしたらいいのか分からなくて。
いつも頭がぐちゃぐちゃな状態で彼に会ってたわ。
素面でいると脳がパンクするからお酒にも頼って、酔った状態で彼と接してたの」
そう言った後、沙羅さんは”お酒が入ってた方が積極的にアピールできるしね”と付け足した。
だから、お酒が得意じゃないって分かってるのにあんなに飲もうとしてたんだ。
彼女の行動の真意に納得していると、沙羅さんは小さな声で「でも」と呟いた。
「やり方が間違ってたみたいね。彼の気を引くどころか幻滅させて、ホント馬鹿みたい。
お店に迷惑掛けてるって分かった上で自分の利益のためにアルコールを摂取してたんだから、
こんな奴出禁になっても仕方がないわね。＿＿＿私、何やってるんだろ」
泣きそうな声で”もう、お店には来ないから安心して”と言う沙羅さん。
店員へのセクハラ行為に器物破損。
確かに今まで沙羅さんがやっていたことは簡単に許されることではない。
正直に言ってしまえば自分勝手だし、他に方法はなかったのかと責めてしまいたくもなる。
＿＿＿だけど。私は沙羅さんの苦しみが分かってしまったから。
一概に彼女を悪者と決めつけて追い出すことに抵抗を感じてしまった。
本当に”出禁”の命を出される前に、どうにかして彼女の想いをるぅとさんに届けたい。
そう思った私は、「あの」と口に出した。
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
