英雄 ページ5
ななもりさんと一緒に定例会議に出ていたはずの、さとみさんだった。
彼は”何で……”と小さく呟いた私に軽く視線を流した後、彼氏さんの腕を振り払った。
「誰だお前」と逆上されていたけど、特に焦ることなく”申し遅れました”と頭を下げた。
さとみ「＿＿＿私はSTPRの代表を務めている、”さとみ”と申します。
ここからは、オーナー代理に代わって私が対応させて頂きます」
そう名乗り、そのまま私のことを守るように正面に立ってくれた。
さとみさんの背中を見ただけでも感じる、彼氏さんへの怒りの圧。
ヒシヒシと痛感しながら彼氏さんにゆっくり視線を送ると、
さっきまでの勢いが衰えて、明らかに怯んでいるのが分かった。
すると、さとみさんは「警察に出頭する準備はお済ですか？」と笑顔で言い放った。
綺麗な笑みを浮かべながら言われた台詞だったから一瞬気付かなったけど、
よく考えたらこの人相当ヤバい発言をしている。
彼氏さんは「け、警察？」と動揺した様子で呟いた。
さとみ「従業員への暴力行為に人権侵害とも言える罵倒の数々。これらは立派な犯罪です。
状況から考えれば、警察へ連絡してもおかしくはありません」
”お金まで請求したとなれば、裁判沙汰は免れないでしょうね”と付け足した。
青ざめながら「裁判……」と声を漏らした彼氏さんは、「それはやめてくれ！」と大声を出した。
その言葉を聞いたさとみさんは”そうですよね”と頷き、一歩踏み出した。
さとみ「こちら側としても、その状態は好ましくありません。
……ですので、今回はお互いに水に流しましょう」
「へ？」
さとみ「裁判に訴えるということは、その分だけの時間と費用がかかります。
そんなことに労力を費やしても、何の足しにもなりません」
その台詞に彼氏さんが目を輝かせた瞬間、さとみさんは”但し、条件があります”と付け加えた。
条件の内容は、今後一切STPRに近づかないというものだった。
美羽さんがショックを受けた表情をしていたけど、
さとみさんは気に留めることなく「もし約束を破るようなことがあれば」と口を開いた。
さとみ「ー−−その時はすぐにでも警察に連絡を致しますので、お忘れなく」
そう言い切る彼の姿が冷酷だと感じたと同時に、仲間を思いやる温かさも伝わった。
圧巻の演技に呆然としていると、彼氏さんは美羽さんを連れてお店から出て行った＿＿＿。
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
