痛客 ページ23
ー−−どうやら、あまり歓迎したくないお客さんらしい。
出禁にしたくてもできないってことは、相手はお金持ちの方とかなのかな。
ドラマとかでよくある、「言うことが聞けないんだったら、俺の権力でこの店潰すぞ」的なやつ。
現実味はそんなにないけど、可能性としてなくはない。
ななもり「……とりあえず、最初は様子見しよう。
危なくなったら俺かさとみくんが助けに入るから、それまでは一旦耐えてほしい」
るぅと「分かりました。僕も周りに被害が出ないように配慮しながら接客します」
ななもり「大変な役割を任せちゃってごめん。ありがとう」
そう言葉を交わした後、
るぅとさんは首を横に振って「今日は先に寝るね。お疲れ様です」と言い、自室に戻って行った。
”お疲れ様です”と頭を下げてから、部屋に戻る後ろ姿を見送った。
そして、ななもりさんに視線を送って「さらさんってどういう方なんですか？」と尋ねた。
彼はポケットからスマホを取り出して何かを入力し、画面を私の方に向けた。
私が見せてもらったものは、スーツを着た女性がニコッと笑いながらお酒を飲んでいる写真だった。
目が少しつり上がっていて一瞬怖い印象を抱きそうになるけど、
ブラウン色の長い髪をゆるく巻いて下ろしているのも併せて見ると、
まさに”大人の女性”というイメージが浮かぶ。
そんなことを考えながら画面全体を見回すと、右下に「沙羅」と書いてあるのが見えた。
”さら”ってこの字だったのかと思っていると、ななもりさんがこの写真について説明してくれた。
これは店内にある防犯カメラに映った沙羅さんをスマホのカメラで撮ったもので、
ななもりさんが個人的に顧客リストの一部として使っているらしい。
ななもり「見た目は”しっかりした大人の女性”って感じがするでしょ？
俺らも最初はそう思ってたし、実際途中までは普通に真面目なお客さんの一人だった」
『”だった”ってことは、今は……』
ななもり「＿＿＿ホストに依存するようになちゃってさ。
酒癖が悪いのも相まって、今じゃ”痛客”になってるんだ」
”いたきゃく？”と首を傾げると、ななもりさんは言葉の意味について教えてくれた。
彼曰く、店内で迷惑行為をしたり、相手をするのが面倒なお客さんのことを痛客と呼ぶらしい。
その説明を聞いた瞬間、私の中に嫌な予感が走った。
ー−−どうか、この予感が当たりませんように。
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
