貫く ページ15
私が声を荒げると、さとみさんたちは驚いたようにこちらに視線を送っていた。
こういう時は、落ち着いて話し合いをした方がいい。
頭では分かっていても、私は自分を止めることが出来なかった。
『私のことを気遣って言ってくださっているのは理解しています。
でも、あなたの判断に私は納得出来ません』
ななもり「でも、俺の判断のせいで君に迷惑をかけ＿＿＿」
『私は、迷惑をかけられたなんて思っていません。
それより、勝手にオーナーの件をなしにしようとしたことに怒っています』
私の言葉に、ななもりさんは反射的に「えっ？」と声を上げた。
ー−−始まりは、強引だった。突然オーナーに推薦されて、１か月間頑張ることになって。
ホストと関わったことがなかった私にちゃんとオーナーが務まるか分からなくて不安だったけど。
まだ、頑張ろうって決めてから少ししか経ってないけど。
『あなたが、ななもりさんが私を信じてくれたことが嬉しかったから。
せめて、１か月は頑張ろうって思えたんです。それを何ですか？
私がちょっと体調崩したぐらいでオーナーの件は取り消しだって。
ご心配とご迷惑をお掛けした自覚はあります。そこは、本当にごめんなさい。
だけど、熱を出したからって理由で取り消されるのは心外です』
真っ直ぐそう伝えると、ななもりさんは無言で私を見つめた。
最終的に、私が正式にオーナーをやるかはまだ不明だ。
１か月一生懸命やっても、やらないことになる可能性だって全然ある。
＿＿＿それでも。
『一度やると決めたことは、最後まで突き通したいんです。
少し体調を崩したことを理由に、期待してもらったことから逃げたくない。
……それぐらいの根性がないと、ホストクラブのオーナーなんて出来ないでしょう？』
瞳を見ながらハッキリそう言うと、ななもりさんは呆然とした。
しばらくの沈黙の後、「ぶはっ！」という笑い声が響いた。
驚きながら声の主に視線を向けると、さとみさんが笑いながら拍手をしていた。
まさか彼にそんな反応をされるとは思っていなかったので、私は呆気に取られた。
さとみ「ー−−面白いじゃん。やれるなら、やれるとこまでやってみればいい」
ななもり「さとちゃん……」
さとみ「一応言っとくと、こいつがオーナーをやることに今も賛成はしてはない。
でも、俺と違ってなーくんは信じてるんだろ？だったら、最後まで信じてやってよ」
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
