頑張り屋 ページ11
「あんまり一人で頑張りすぎちゃダメよ？」
『え？』
「さくちゃんは真面目だから誰かのために”自分が何とかしなきゃ”って意識が強いけど、
無理に全部一人で背負おうとしなくていいの」
お母さんの言葉を聞いて、これは本当に自分のことを言っているのだろうかという疑問が沸いた。
どちらかと言えば、私というよりはそうまさんたちのことを指してる気がする。
私が納得していないことに気付いたのか、
お母さんは「分かってないでしょ」と言って鼻を突いてきた。
更にはお父さんまで「桜子は自分のことには鈍いからなぁ」と言い始めた。
『いや……。私は二人が思ってる程いい子じゃないよ』
「んーん。さくちゃんは自分が思ってる以上にいい子なのよ」
ここまで私に期待をしてくれている両親に、自分の不甲斐なさを感じた。
何も言えず沈黙していると、お母さんたちは私の良さについて話してくれた。
真っ直ぐなところ、人思いなところ、どんなことにも一生懸命努力するところ……。
自分の事として聞いてると気恥ずかしくなってしまうような褒め言葉ばかりで、
私は思わず頬を赤らめてしまった。
「頑張り屋さんなのはいいことだけど、背負いすぎて自分が壊れないようにしないとな」
『それはー−−』
”お父さんのこと？”
そう聞こうと思ったけど、勇気が出なくて聞けなかった。
すると、お父さんは私の考えてることを感じ取ったのか泣きそうな笑みを浮かべた。
「＿＿＿には、……なってほしくない。だからー−−いいんだよ」
途切れ途切れでしか聞こえない台詞に違和感を感じた瞬間、家が崩れていくのが分かった。
お母さんたちが何かを話しているけど、何を言ってるか全く聞き取れない。
地震！？いや、でも、この崩れ具合は地震というより＿＿＿。
『空間そのものが壊れてる……！？』
それに気付いたときには、私はさっきとは違うソファーの上で勢いよく飛び上がった。
辺りを見回すとそこは小さい頃に住んでいた家ではなく、
私が着替える場所として使っていたスタッフルームだった。もちろん、両親の姿は見当たらない。
『夢……か』
そりゃそうだ。この世にいないはずのお母さんたちが目の前にいるなんて有り得ない。
自分が天国に旅立ったわけじゃないという事実に安堵したと同時に、
あれは全て夢だったのかと思うと少し残念に感じた。
「あれ、起きたんですか？」
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さまー(プロフ) - 雨萩さくりさん» 楽しみだぜ！ (2月9日 7時) (
レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - さまーさん» ありがとー！！進化系人類のさくりさんだからこれからも面白いと思う作品を沢山届けていくぜ！ (2月8日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 愛されるべきおバカと自称している進化系人類ってwどんな肩書き！？面白すぎるよさくりー！ (2月8日 16時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - みやび。さん» コメントありがとうございます！小説の書き方が好きだと言ってもらえて嬉しいです！STPRはもちろん、VOISNGメンバーもこれからどんどん出していくのでお楽しみに！！ (2月6日 16時) (レス) @page48 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
みやび。 - えぇぇぇ！？元々この小説の書き方が好きで読んでたんですけどそこに推しが登場するかもしれないとかもう命日です、ありがとうございます…泣 (2月6日 9時) (レス) id: fee9ea9627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年12月21日 8時
