しだれ桜の木の下で【沖田総悟】

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はいー。みんなのヒロイン桜庭Aです。


先程から全く出番のない主人公です。


内心このアホな男共に怒りを覚えている桜庭です。


まずこのゴリラ。


優しいけどゴリラだからなんとなく嫌。


次にこのニコチン野郎。


さっきから煙草臭ぇんだよ。ニコ中か。


そしてこの童顔。


……よくもこんなめんどくせぇ状況にしてくれたなこの野郎。


その「めんどくせぇ状況」とは。


簡単に言おう。


あの童顔野郎の提案で手合わせする事になったんだよ。


既に道場らしき所に連れてこられた私はニコ中に竹刀を渡された。


んで前に立ってるのは童顔。


んん？


私の目から見てもこの人普通に強い人だと思うんだけど。


そんな人と手合わせするの？



「ぇ、マジか。」


「なんでィ。」


「いや何でもないっす。」



うん。何でもなくはない。


寧ろ問題ありすぎ。



「はい始めー。」



いや待て審判！


心の準備って物があるだろう！


あともう少し緊張感持ってやろうか？！


なんて考えている内に……


「ぼーっとしてるけど大丈夫かィ？」


童顔野郎があり得ない速さで私の真ん前に。



───分かった。多分こいつ人間じゃない。





けど、これなら殺れる────






パシンッと小気味いい音が響いた。



「お。」


「いってェ……」



おー。勝った？のか？



「…総悟に勝つたぁ、お前ぇ何者んだ？」



何者？



「桜庭A。17歳。ただの美少女です。」


「「は？」」



え。この反応は予想外。

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