新サバイバーシ願者【第五人格】 (ページ3)

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1話ページ3

狭い道に苦労しながらも
先程一瞬光が見えた方向へ一直線に走っていくと

背丈を見る限り……男性だろうか、ローブに身を包んでいて
肩になにか………鳥か？暗くてよくわからないが
恐らくフクロウか何かを肩に乗せた人が見えた。

走っていた足を一度止め、ゆっくりと近づいていく

人に意識が行き、足元を見ていなかったせいで恐らく落ちていた枝を踏んでしまったのだろう

枝はパキッと割と大きめな音を立てて折れた。

瞬間、少し前にいたローブの人はその音に反応し
勢いよくこちらを振り返った。

？｢！……驚いたな

こんな人気(ひとけ)のない森の中で女性と出会うだなんて。｣

振り返った人は、目が何故か布で覆われてるので顔立ちは口元しかわからないものの、
体格と声を聞く限り間違いなく男性だろう。

｢す、すみません。驚かせるつもりはなくて
私も、まさかこんな所で人に出会うなんて、思ってもいませんでした…。

あの、この森について詳しかったりしますか？
行きたい所があるんですけど、なかなか辿り着かなくて。｣

？｢いいや、残念ながら僕もこの森には今日初めて足を踏み入れたんだ。

…あ、もしかして君も招待状(コレ)を貰ってこの森に？｣

男性が見せてくれた招待状は、
私が持っているものと全く同じものだった。

｢わっ、そうです！
私もこの招待状を貰ってこの森に。｣

まさか同じ目的地の人と出会えると思っていなかったので
驚きつつも上着のポケットにしまっていた招待状を取り出し、同じように見せる。

イライ｢そっか、君も同じ目的地だったんだね。

目的地が一緒なら自己紹介でもしておこうか、
僕はイライ・クラーク、しがない占い師さ。｣

｢A・リコリス、です。
よろしくお願いします、クラークさん。｣

目的地も一緒だし、話してる限り良い人そう。
にしても占い師か、すごいな…水晶とかタロットとか、使うのかな

イライ｢イライでいいよ、A。｣

そう言って微笑むイライさんをみて、ようやく緊張の糸が解けた気がする。

｢ありがとうございます！イライさん。｣

イライ｢こちらこそよろしくね。
それじゃ、こんな森の中でずっと立ち話もなんだし
館に向かおうか。｣