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ページ20

「…言ってやってもいいぞ」

綾部の想像とは裏腹に、滝夜叉丸は強くそう言った。

目を見開いて驚く綾部に滝夜叉丸はニヤリとする。

「だが、それではお前が納得しないだろう?お前は嫉妬深いからな」

「はぁ?そんな訳…」

「それに、私が言っても意味ないだろう。言うなら、お前が責任持って言ってやらねば。

……あの時はまだ一桁だったろうに、もう13になってしまったんだぞ」

その言葉が突き刺さったのか、腹を立てているのか、ただ無言でうつむく綾部。

「喜八郎、考えておけ」

慰めるように綾部の肩に手を置いて、すぐにどこかへ去っていく滝夜叉丸。

その時、お昼を知らせる鐘の音が鳴った。

綾部はふっと顔をあげて、鐘のほうへ目を向ける。

「……もうそんなに経ってたか」

雨がぽつりと降り始めた。

.

一方その頃食堂では…

「おばちゃんおかわりほしい」

「はいはい、珍しくよく食べるわねぇ」

「へへ」

相当お腹が空いていたようで、Aは美味しそうに二杯目の白米と肉を食べていた。

…おや、魚定食を食べる予定だったはずだが…?

「本当にすみません、A先輩…」

「先輩もお魚定食食べたかったですよね…」

どうやらくノ一教室の後輩であるユキ、トモミ、おシゲの三人に残りの魚定食を譲ったらしい。

「気にするな〜、っていうかダイエットとかする必要なさそうなのに」

「うぅ…最近食べすぎちゃって…」

「山本シナ先生に相談したら、体重管理は大切だってぇ…」

ため息をつく後輩に、Aは困った顔をした。

「そ、そんな落ち込まなくても…わたしダイエットとかしたことないや」

「先輩は無駄をできるだけ削いだスタイリッシュな体型ですよね」

「もしかしてだけどバカにされてないか?」

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こよか(プロフ) - ユカリのサブ垢さん» サブ垢からも!ありがとうございます🥹💕一華ちゃんの行く末もぜひ楽しんでください! (11月14日 21時) (レス) id: 5c650a97a2 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリのサブ垢(プロフ) - サブ垢からもコメント失礼します!一華ちゃんと綾部、、、これからが楽しみです! (11月5日 19時) (レス) id: d43a354229 (このIDを非表示/違反報告)
こよか(プロフ) - ユカリさん» ありがとうございます!更新が遅く申し訳ありません💦これからも読んでいただけるよう精一杯頑張らせていただきますので、ぜひ読んでくださると嬉しいです!♡ (10月12日 20時) (レス) id: bc8fd8e014 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - コメント失礼します!ずっと前から見ててすごい好きです!久々の更新ありがとうございます! (10月12日 19時) (レス) id: 99bef8e01a (このIDを非表示/違反報告)
こよか(プロフ) - のんさんさん» ありがとうございます!本当に嬉しいです😭💕💕これからも精一杯頑張らせていただきます! (2022年12月1日 23時) (レス) id: bc8fd8e014 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こよか | 作成日時:2022年11月20日 2時

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