届かないキョリ (ページ20)

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会計を済ませた玉森くんがお店から出てくる

玉森「ごめん」

「え？」

不意に投げかけられた言葉に目を丸くする…

玉森「俺には大人っぽすぎるのって言うのは嘘。」

「……」

玉森「桜ちゃんも悪気があって言ったんじゃない。
洋服なんて人の好みだし…俺は別に嫌いなコーディネートじゃないから。」

優しく微笑んでくれる玉森くんに涙が出る

玉森「っ！泣くなって！」

「ご…めん…
ふくの…ｳｯセンス…ないのかとおもって…ｸﾞｽ」

玉森「俺が着れば全部が輝く。だから大丈夫だ。
センスは悪くないしな」

「あ、ありがとう…」

玉森「じゃあ、そのお礼に、はい。」

そういって差し出してくれたモノに飛び上がる

「さっきのコートとニットワンピ！！！！」

玉森「今まで泣いてたのに今じゃ元気だし。
単純か笑」

「ありがとう！
本当に嬉しいよ！！！」

玉森「明日、学校終わり空けとけ」

「なんで？？」

玉森「いい場所に連れてってやるよ」

「…？？」

いい場所ってどこただろ…？

玉森「じゃあ、帰るぞ」

「うん！！！」

今日は沢山玉森くんの笑顔が見られたから嬉しい…