なずな君との『非』日常生活！？ （１）

18.むしろ ページ21

週末
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＊

貴「よしっ！」

待ちに待った今日は、なずな君がアイスを奢ってくれるため、大型ショッピングモールに行きます。




そ・の・た・め、



前日には、服を散らかしながらファッションショーを、自分の部屋で１人鏡を見ながら開催。


朝、早く起きてコテで前髪をまっすぐにし、いつもはおだんごとか、ひとつ縛りで、馴れないハーフアップをくるりんぱする。


そして、地元で友達と遊びに行くとき、よくしていた透明マスカラと、薄いピンクのリップ。

それプラス、なっちゃんとあんずちゃんのメイク講座で、教えてもらった「ナチュラルなチークの塗りかた」。





ここまですれば、気がついてくれるだろう。『もしかしたら、Aは俺の事好きかもしれない……』って！
そしたら、少しは意識してくれるかも…！





もう、気合い入ってるって思われても構わない！


いや、むしろ思え！気づけ！意識しろっ！





あのなずな君の鈍感っぷりには、ただただ感心するしかない。やっぱり、ドストレートに好きだと言わなきゃ、伝わらないのだろうか。


……いや、弱気になるな！大丈夫！
だって、あんまり着ないワンピースも着たんだから。





鏡の前でくるりと回ると、ワンピースの裾がヒラリと揺れる。

とりあえず、今日は『妹みたいな存在』から、『親しい異性』に昇格したい。








そう、意気込んで部屋のドアに手をかけた。

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