藤原くんのお気に入り【藤原樹】

同じマンション ページ8

( 樹 side )




樹「 ただいまー…って誰もいないよな。 」




ローファーを玄関に脱ぎ捨て、自分の部屋のベッドに寝転ぶ。


今日は面白い女の子と出会った。

そして、不思議な感覚を味わった。


慎の友達？らしい子で、こんなにも心を開いて話しているのだから相当のお気に入りの子なんだろう。


慎と別れると、気まずい空気に包まれてしまい、とてつもなく心臓がドキドキしていた。

俺が話しかけると、驚いたような面白い返事をするので慎が気に入る理由もわかる気がした。




羽山って名字だからはーちゃん。

少しだけ可愛いと思ってしまった。




樹「 っ、 」




突然浮かんでくる彼女の笑顔が、俺の心を締め付ける。


帰りも名前を呼ばれただけなのに、返す言葉を見失ってしまうほど何故か心が苦しくなった。




もう、恋はしないって決めたのに…




そう思いスマホの電源をつけると、慎からのメッセージがきていた。





慎はーちゃん気に入ったでしょ?笑


樹まぁ、面白い人だね。


慎ねぇ、本当にもう恋はしないの?


樹その話はいいだろ。




俺はスマホの電源を切り、天井を見つめる。




慎は何を考えているのか…


俺は何がなんでも、もう恋はしない。




大切な人を二度も失いたくないんだ。




.


みなさんこんばんわ。

お気に入り登録がぞくぞくと増えていて嬉しいです。
約束通り令和初日に更新出来ました。

3話も続けてしまいすみません。

よかったら、評価の方も赤星にしてくれると嬉しいです。


幸.PM18:00

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