藤原くんのお気に入り【藤原樹】

モヤモヤ ページ37

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アユミ「 あーあ、結局雨降ったぁ… 」


A「 あはは、そうだね。笑 帰りどうしよっかな。 」


アユミ「 彼氏さんに送ってもらいなさいよ！ 」


A「 …じゃあ、少しだけ待ってようかな。笑 アユミは先帰ってていいよ〜。 」


アユミ「 わかった。じゃあ、明日ね！ 」


A「 バイバイ！ 」




はぁ、なんでこんなモヤモヤするんだろ。


私は大粒の雨が降る中、灰色に染った空を見上げて呟く。

この空の色のように、モヤモヤって湧き出てきた気持ちの正体が分からない。


長谷川くん、帰ったかなぁ。

あ、傘もってたもんね。じゃあ帰ってるだろうな。


ぼんやりとそんなことをひとりで考えている。


ずっと待っていても雨は止む気配はない。

このままずっとここにいても無駄な気がする。

でも、雨には濡れたくない。

藤原くん、もう帰ったかな…


どんどん出てくる感情の中に、ひとつだけ藤原くんと出てくる。

もう、忘れたいのに…あの人だけは忘れられない。


いっその事、出会う前とかに戻れないかな。

とか、都合のいいことを考える。


リサさんとはどういう関係なんだろう。


私はずっとこの言葉が頭から離れない。


モヤモヤの原因はこれかなぁ…


別に、リサさんと藤原くんの関係なんて私にはどうでもいいことなのに

ずっと頭の中でぐるぐる回る。


もうやだ。


その場にしゃがみこみ頭を抱える。

すると、後ろから私の会いたくて会いたくなかった彼がいた。




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