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ページ6

「やぁAちゃん、中也」

「げっ…」

ある任務の帰り。
偶然路地裏で太宰に出会った。

『やぁ太宰、相変わらず包帯ぐるぐるだね』

「いやぁ、照れるなぁ」

褒めてはいない言葉に、太宰は照れ臭そうに頬を赤らめて女みたいな仕草をした。隣にいる中也は気持ち悪そうにそれを見ていた。

「其れにしても……相変わらず中也の服装はダサいねぇ」

「うっっるせぇなァ!!良いだろ俺の好みなんだし!!」

「隣にいるAちゃんまで中也のダサさが移っちゃうよ〜」

「こんの青鯖…!!」

相変わらずこの二人は仲が良いのか悪いのか。もう随分と前から見慣れた遣り取りの為、私は欠伸をしつつ二人の様子を傍観していた。

中原中也と云う男は服がダサい。本人が気に入っているので余り口出しして来なかったが、ダサいというか何というか、全体的に暗い。いつも騒いでいる中也には似合わない格好だ。もう少し明るい色があっても良いんじゃないかと何時も思う。

「それに比べてAちゃんは相変わらず可愛いねぇ。どうだい?一緒に心中でも「寝言は寝て言え放浪者(バカボンド)」チェッ」

『折角だけど、遠慮するよ』

太宰がくるりと私の方に向き笑顔で心中に誘われたが、生憎死ぬ気は無い。色々とやり残した事もあるし、幹部クラスの人間が敵対組織の人間と心中するなんてあってはならないだろう。

『太宰は何の用でここにいるの?』

「んー?そうだねぇ……ここに来れば君に会える気がしたからかな」

『…何それ』

相変わらず何考えてるのか読みにくい男だ。

「でも、相変わらず中也と一緒の様で残念。さて、私は探偵社に戻るとするよ。Aちゃん、中也の服のセンス移らない様に気を付けてね〜」

何がしたかったのか。太宰は路地裏の出口へと踵を返した。片手を外套のポケットに突っ込み、もう片方の腕で、ヒラヒラと手を振って人混みへと消えていった。

「糞、最悪だ。…行くぞ、A」

『うん』

その様子を見た後、私達は本部へと再び向かった。




-----

太宰さんを出したかっt(殴)

云→←也



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りん(プロフ) - この作品、何度読んでも良いです。泣けます。 (2018年5月30日 23時) (レス) id: 0f68341c00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆猫 | 作成日時:2018年3月14日 7時

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