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ゴールデンウィークに入る前
昼休み、他クラスの女の子に呼び出されて「好きです」と言われた
その言葉の意味をイマイチ理解できなかった俺は、
「何が？」と尋ねた
顔を真っ赤にした名もわからないその子は「重岡くんが」と小さな声で呟くけど、
それでも俺にはわからなくて、
「ごめん、俺そういうのよくわからなくて」
この時彼女が泣いた訳も、それでもスッキリしたように笑ってたのも、何もわからなかった
教室に戻れば男友達に囲まれて、
「入学早々告白かよー！」
と茶化された
そうか、あれが告白というものなのかと、
俺はただ笑って「はよ飯食おうや」とその話を終わらせた
帰って俺の家に来てくれた照史くんにその話をすれば、大きく声に出して笑い、
「お前最高やなっ！」と、また涙を流すほど笑ってた
「そんなにおかしい？」
「いやっ…純粋なんやなぁって、」
「純粋…」
照史くんは突然ベッドに座る俺の目の前に移動して、胡座をかき距離をぐっと寄せて小さな声で語りだす
身を乗り出した照史くんを見て、俺も少し顔を寄せた
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「なあ大毅、好きっていうのはな、
こう、その人の事を思うとドキドキしたり、
またなー！言うて別れて帰った後に、ああもう会いたいわって思ったり、
気がつけば目で追っていて、その人と目が合うだけでドキッ！てしたりさ、
この子のことを大切にしたい、そう思ったらそれが“恋”ってやつで、“好き”って事なんやぁ…わかるか？
大毅にもきっといつかできるよ、
守りたい、この人が今悲しんでいるのなら、苦しんでいるのなら、俺がなんとかしてあげたいって、
そう優しさをあげたいと思える人と、出会えるはずやからな」
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俺は照史くんの言葉に胸をワクワクさせて、
「うん！うん！」って首をコクコク縦に振った
照史くんも嬉しそうに、
「その時は紹介しろよ〜！」
と、いきなり抱き着いてきて俺のまだ新しいベッドに二人して倒れこんだ
あの女の子が俺のどこを好きになってくれたのかはわからないけど、
誰かを好きになるという事は素敵な事なんだと、
また照史くんに一つ、人として大切な事を教えてもらえた
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りぃな - 何度読んでも、涙が止まらない…最後の最後まで泣きっぱなしでした。とても綺麗なお話だなと思いました！桜さんが書くお話、大好きです！ (2020年12月21日 23時) (
レス) id: fbf75e46eb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 三回ぐらい泣きました。小説でこんなに泣いたのは久しぶりでした。読んでいるだけで、その場面が想像できてとても感動しました。これからも楽しみにしています。 (2020年3月13日 17時) (レス) id: af202158c4 (このIDを非表示/違反報告)
なつき - 最後まで涙が止まりませんでした。ほんまにめっちゃ素敵なお話でした。これからも楽しみにしてます！ (2018年4月9日 16時) (レス) id: ebe0082db9 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - 占ツクでのコメント初めてで恐縮です。本当に本当に綺麗なお話でした。個人的には最後の授業の場面で和歌での会話が1番胸打たれ、思わずメモしてしまいました。桜さんのこれからのご活躍心からお祈りしてます。頑張ってください！！ (2018年3月31日 2時) (レス) id: c01e6017ae (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - とても感動しました もし良ければ続編など書いて頂きたいです!! 桜さんの作品、本当に大好きです いつも読んだ後は 素敵な恋愛映画をみた後の様な気持ちになれます これからも楽しみにしています!! 頑張ってください（＾＾） (2017年4月6日 16時) (レス) id: 868e94a9c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2016年5月21日 0時
