41訓 ページ41
『銀時っ………痛い………放して!』
何度も何度も放してと伝えたが銀時はそれを全部無視して私を引っ張る
銀時に引っ張られてついた先は前にデートと言われて連れてこられた花畑
月に照らされた夜の露を含んだ花たちは重くうなだれていてまるで私みたい
ドサッ………
『銀…時………』
花の上に組み敷かれると土と草の匂いが鼻につく
銀時の表情は逆光になって見えない
バサッ………
着流しを無理矢理剥がされて剥き出しになった私の肌に銀時の顔が近づき激しく舐めた
『………アッ………やめて………銀時やめ………て』
銀時が私の胸を揉んだから、ずっと掴まれて自由に動かせなかった腕が自由になった
『やめてって言ってるでしょ!』
バチン!
銀時の頬を叩いた………叩いた手の平がジンジンと痛んだ
「………俺が怖いか?………先生を斬った俺が」
銀時が顔をあげると粒が降ってきた………これは………涙
銀時が泣いている………
さっき小太郎が言った言葉が頭の中をまわった
「銀時だけに背負わせてしまった」
この業は銀時をずっと苦しめるのだろうか………震えながら泣く姿に彼を受け入れられなかった自分自身を殺したくなった
「俺は………どうしたら良かったんだよ………」
『銀時………ごめん銀時………』
自分の感情ばかりぶつけて………あなたのこと考えてなかった………傷つけてごめん銀時
その言葉を伝えたいのに苦しくて声が出ない…………銀時が激しく口を重ねてきたから
「A………ハァッ………A………」
泣きながら私を抱く銀時の姿が痛々しかった………私のせいだ………ただでさえ傷ついている銀時を傷つけたのは私だ
「俺の側にいてくれ………頼むから………ハァッ………ウッ………俺の側に………」
銀時が私の中で弾けた瞬間に言われた言葉に返事はできなかった………
私といたら………銀時を傷つけてしまう
早く………早く………この糸を切らなくちゃ
果てたあと花畑でそのまま眠ってしまった銀時
ふわふわの白い銀髪が夜風に触れて揺れている………頬には涙のあとが残っていてまた心が痛んだ
『銀時………ごめんね』
最後に口づけて私は急いで屋敷に戻り荷造りをした………
私の存在はきっと銀時を苦しめる………
………側にいちゃダメだ
銀時が起きないうちに………小太郎にも晋助にもバレないように屋敷から離れた
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Zoo(プロフ) - なんぱんさん» なんばんさん初めまして(///ω///)♪すごく嬉しいお言葉ありがとうございます!!更新頑張りますのでこれからも読んでいただけると嬉しいです*.゚+ヽ(○・▽・○)ノ゙ +.゚* (2020年6月17日 23時) (レス) id: b2f3d14e7d (このIDを非表示/違反報告)
なんぱん(プロフ) - 初めまして。Zooさんの作品の土方さんが本当に好きですT T続き楽しみにしてます!更新無理のない程度で頑張ってください〜! (2020年6月17日 21時) (レス) id: e422bd51e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Zoo | 作成日時:2020年6月10日 23時