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33訓 ページ33

戦場はいつも同じ匂いがする………
………焦げ臭く血生臭い。


無我夢中で斬って斬られて満身創痍


だけど確実に松陽に近づいている



「銀時………今日も見事な勝ち戦だったな!お前の隠密奇襲作戦のおかげだ!」



「…ヅラ。勝ち戦と言っても随分負傷しちまったじゃねーか………少し兵を休ませねぇと勝てるもんも勝てねぇぞ」



「確かに。俺の鬼兵隊も半数以上動けねぇからな………桂。一旦離脱するのも手じゃねぇか?」



「うむ………休息も立派な戦だ………一旦戻って鋭気を養い、戦法も練り直す必要があるな」



俺達は二ヶ月ぶりにAのいる村に戻った



「A………!」



『えっ………銀……銀時ッ!』


Aの屋敷に行くとすぐ俺に駆け寄ってくれた



戦場と違った柔らかいAの香りに包まれると人間に戻った気がした



『おかえりなさい………無事でよかった………松陽先生は………?』



「兵が負傷したから一時離脱してきた………松陽はまだ助けきれてねぇが少しずつ松陽に近づいてる」


『……さすが松陽先生のお弟子たちだね…………ゆっくり休んで』



明らかに不安な顔をしながら健気に微笑むA………その笑顔を満開にしてやるために早く松陽を助け出したいと強く思った。



「A!」
「戻ったぞA!」


『小太郎!晋助!………おかえりなさい!』


俺の側を離れて今度はヅラと高杉に駆け寄った………


「おい!あんま他の男にくっつくな!」


「ククッ………彼氏ヅラしてんのか銀時?」


「彼氏ヅラじゃない!桂だ!」


「誰もテメェの話はしてねェ」


「A、銀時の側にいけよ。あんなツラされたんじゃ………」


「あんなツラじゃない!桂だ!」


「誰もテメェの話はしてねェ」


『ふふっ♪………みんな相変わらずで安心したよ』



「おい!聞いてんのか?こっち来い!」



Aの手を引き屋敷の中に入った………



『銀時!どこ行くの?とりあえずお風呂にでも入ってゆっくりつかったら?』



「………」


『………銀時?』


「………………」


Aの事を思い何度も戦を超え夜を超え………何度も会いたいと思っていた


次に会えたら何を話そう……ヅラのアホ話で笑わせようか…………おちょくってやろうか………甘い言葉でもかけてやろうか………



なんて色々な事を考えていたが、実際Aを目の前にすると言葉なんざ出てこなかった



ただただその存在が愛しくて強く抱き締めた

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Zoo(プロフ) - なんぱんさん» なんばんさん初めまして(///ω///)♪すごく嬉しいお言葉ありがとうございます!!更新頑張りますのでこれからも読んでいただけると嬉しいです*.゚+ヽ(○・▽・○)ノ゙ +.゚* (2020年6月17日 23時) (レス) id: b2f3d14e7d (このIDを非表示/違反報告)
なんぱん(プロフ) - 初めまして。Zooさんの作品の土方さんが本当に好きですT T続き楽しみにしてます!更新無理のない程度で頑張ってください〜! (2020年6月17日 21時) (レス) id: e422bd51e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Zoo | 作成日時:2020年6月10日 23時

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