あなたに微笑みを贈ろうか。 ページ6
私「……久しいですね。白ひげ海賊団の皆様…いえ、海の藻屑共。」
私が冷たく言い放った相手達は、呆けた顔をしていた。
クルー「裏切り者が!帰ってきやがった!」
私「……何とでもいってください。私は虐殺者です。今更、なにをいわれても何も思いません。」
私が冷ややかな視線を向け、全員を見る。
皆、あの時と変わらない憎しみの目をしていた。
ただ、今回は違った。
今回は、隊長達とエドワード・ニューゲートの目が正気だった。
どうやら、あの小娘の能力を破ったらしい。
……もう、今更遅いのに、謝罪をしたそうな顔をしていた。
私「私が今日ここにきたのは他でもありません。あの小娘を、いえ、ガレイディル・ユリアはどこにいますか?」
淡々と言葉を紡ぐ。
クルー「お前みたいな、ユリアを傷つける最低な奴にユリアの場所を言うか!!」
牙をむけるクルーは、今にも私を襲おうと警戒態勢に入っていた。
ああ、あわれな。
可哀想な、人間だこと。
私は自分の中でそうつぶやいて、そっと目を閉じ、見聞色を発動させた。
当たりが白い線で縁取られ、人の姿をとっていく。
人混みの多いあたりを探すと、簡単に彼奴は見つかった。
どうやら、人混みに紛れただけで、守ってもらえていると思っているようだ。
クルー「消えろ!裏切り者!!」
一斉にユリア中毒者のクルー達が私に飛び掛かってくる。
私は閉じていた目を開けて、ゆっくりと呟いた。
私「
ガシャガシャと、けたたましい音を立てて、体中に巻いてあった鎖が甲板に落ちる。
そして、
黒く長い髪が、生き物のように動いて、クルー達を絡みとり、首を絞めて気絶させていった。
私「さぁ、出てきてください。今ならまだ私は優しくできます。これ以上私を失望させないでください。愚かな小娘。」
ジッとユリアの方を見つめるが、出てくる気配がない。
それどころか、船内に逃げ込もうとしていた。
私「…私は忠告しましたよ。己を恨みなさい。」
そう言って私は剃で一気にユリアの目の前に移動した。
ユリア「ヒッ!!化け物っ!こないで」
何かを言いかけたが、その前に私はユリアの髪の毛を鷲掴みにし、腹に思い切り拳を入れていた。
ユリア「ごふっ?!」
体が傾いだのを気にもとめず、私はユリアの頭をつかみ、態勢を無理やり立て直させる。
私「久しいですね。クズ女。」
私は彼女の瞳を見て、初めて笑みを浮かべた。
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ラピ(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» え???自分兄に言われた。似たもの同士ですねw (5月28日 1時) (レス) @page27 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
そらうみ(プロフ) - こんな可愛い夢主ちゃんになんてことしたの!!!( *´˘`*ꐦ) (2023年4月5日 23時) (レス) @page27 id: bad6308fcb (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 感動してめちゃ泣いてもうた、(´-ω-`)姉に「なに、?急に泣き出してキッショッッ」って言われました。泣きました←感動ではなく姉にシンプルにディスられたからです (2023年3月9日 1時) (レス) @page27 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - お忙しいでしょうに、更新ありがとうございます。作者様のペースで構わないので、無理はなさらずに。今回も本当に細かく作り込まれていて本当に好きなお話です。応援しています。 (2023年1月24日 19時) (レス) id: f20ef134dd (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - 続き、お待ちしております (2022年11月19日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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