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拓弥「 手伝ってやろうか?暇だし 」
「 いや!いいよ…家近いんでしょ、帰れば? 」
拓弥「 なに、好きな人と一緒に居たくないの? 」
答えは解っているのに、そんな質問意地悪すぎる。
ニタア、と笑った彼は私が手に持っていた紙と画鋲を奪い取り、軽々とつけていく。
「 てか、今日保健室で何してたの? 」
拓弥「 …なにも? 」
「 バレバレな嘘つかないでよ 」
拓弥「 お前には過激すぎるかもよ?
カーテン1枚先には先生が居るのに、バレずに… 」
「 や、やめて…! 」
拓弥「 なんだよ。…てか、嫉妬とかしないわけ? 」
「 してるよ? 」
拓弥「 どうだか。祐基とハグしてたし 」
やっぱり見られていたか、と黙っていると愉快に、 ハグしちゃお〜 と歌い出した。
…意外と音痴?
拓弥「 ま、本当に、何もして無いけどね。
確かに襲われかけたけど叫んだら
保健室の先生に助けられた 」
強がっていたけれど、その言葉を聞いて、ほっ、と胸をなでおろす。
「 拓弥くんって、なんで彼女作らないの?
モテるのに 」
拓弥「 お前だって昨日 デリカシーないね って
怒ってたじゃん。
好きな人と付き合いたいから断ってんだよ 」
「 好きな人、いるんだ…。
わ、私なんかからかわないで好きな子構いなよ! 」
拓弥「 んー、そうだなあ、
はい。終わったよ、全部。結局俺がやってるし 」
拓弥くんのことずっと見てたのに、拓弥くんの恋心は知らなかった。
昨日サボった時、色んなこと聞けたけど、まだまだ知らないことだらけだよね。
拓弥「 てかお前、やる気あるの? 」
「 へ? 」
拓弥「 皮めっちゃ剥けてるぞ。リップは? 」
あ、さっき噛んじゃったから…。
反射で、急いでポケットから出すと、彼はそれを受け取って私の顎を持ち、私の唇に塗り出した。
これはデジャヴ…。
前回よりも至近距離で、前回よりドキドキする。
好き、好き、好き、
鼓動が鳴り響く度に、その言葉が溢れちゃいそうで。
目の前の綺麗な顔を見るのも緊張してきて、目を瞑った。
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(大川 )あや(プロフ) - 初めまして!甘過ぎず、苦すぎない微妙な甘さがあって、ずっときゅんきゅんしてました!終わり方も綺麗な落ち方で凄く参考になりました! (2019年3月1日 13時) (レス) id: af94ab82c1 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 最高ににやけました。読んでてほんとに幸せな気持ちでいっぱいでした!!今でもにやけが止まりませんw (2017年3月1日 18時) (レス) id: 212b190c3c (このIDを非表示/違反報告)
菱(プロフ) - 一週間だった!早いな笑寂しいですけど、幸せストーリーをありがとうございます! (2017年2月23日 1時) (レス) id: d91f510f78 (このIDを非表示/違反報告)
きーちゃん - 毎回見させてもらってます!鎖骨ちゃんさんめっちゃ小説書くの上手いです!とってもキュンキュンさせてもらってます!!これからも読ませてもらいます!頑張ってください!!あと!お体にお気おつけください! (2017年2月22日 20時) (レス) id: dd940f8b79 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーちゃん(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» はやく治りますように!。 これからも読まさせていただきます(^人^) (2017年2月22日 12時) (携帯から) (レス) id: f2d9b8567a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鎖骨ちゃん | 作成日時:2017年2月13日 22時