息をしてみたい (ページ48)

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ミンギュが急に、わたしの実家に行ってみたいと言うので、連れて行く事にした。

父に連絡を入れてから行こうと思ったけど、なんとなく、サプライズしてやろう！という謎の気分があったので、スマホの電源を落としてポケットに入れていた。

わたしの家から実家までは、あまり距離はなく、バス1本で行ける。

母がいるはずだけど、仕事かもしれないし、もしかしたらスングァンならいるかも。

ミンギュを見たらびっくりするだろうなあ、なんて思いながら実家の扉を開ける。

「ただいまー！」

予想通り、リビングからこちらへ向かってくる足音が聞こえる。

「おかえ……ええええええ！？！？！？」

我が弟のスングァンがやってきたが、わたしの後ろにいるミンギュを見て顔全体で驚きを表している。

弟だし、本当の事言ってもいいかな。

「内緒だけど、この人」

わたしはミンギュの方を叩いた。

「アンドロ」

「彼氏です」

「え？？」

こんにちは、と頭を下げるミンギュ。

いや、待って？

「あっ、初めまして！スングァンです。いつも姉がお世話になっております」

ペコペコと頭を下げるスングァン。

違うけど……まあいいか。

「両親はもうすぐで帰ってくると思いますんで！よかったらゆっくりしていってください～」

スングァンはおもてなしする気満々のようで、笑顔でミンギュをリビングへと連れて行った。

すんなりと受け入れられるなんて……さすが我が弟だ。