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#22 ページ22

「ん? 外に出たいって?」



家に帰ってくるなり、ミンギュは外に出たいと言ったのだ。

うんうん、と頷くミンギュ。

家の中にいてばかりだと、つまらないだろうね。



「外に出るのはいいよ。どこに行きたいの?」

「遊園地」



ミンギュはどこから手に入れたのか知らないが、遊園地のパンフレットを見せた。



「ジェットコースターに乗ってみたい」



彼はパンフレットに載っているジェットコースターを指しながら言う。

絶叫系、かあ……ちょっと怖いかも。

でも、彼のお願いなら……。



「い、いいよ」

「やった〜」



彼は嬉しそうに笑った。



「でも、Aは心拍数が高いみたい」

「え、心拍数?」

「うん。ジェットコースターが怖い?」

「ま、まあ……」



えへへ、と苦笑い。

怖いの、って訊けばいいのに、心拍数が高くなってるって、変な言い方するのね。



「今週末に行こうか。お弁当持って行く?」

「そうだね。俺が作るよ〜」

「でも、せっかくなら一緒に作ったほうが早いんじゃない?」



彼ばかりにさせる訳にはいかないし。



「Aは料理は得意?」

「え」



そんな事を言われたら……。



「……じゃない」



料理は大の苦手だ。

彼はお見通しだったらしい。



「Aは無理しなくていいよ。俺が全部やっておくから」

「……うう、ありがとう」



欠かさず、わたしは彼の手を握った。

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作者名:菜々子 | 作成日時:2019年5月15日 11時

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