6.越された告白 ページ7
Aのライバルとなった愛心(なこ)がとんでもないことをする__!?
愛心「るぅと君。ちょっといい?」
愛心がるぅとを呼び出すのを聞き、Aは「告白するんだ」と思った。
る「はい。いいですよ。A、ちょっと待ってて。」
『るぅと…っ』
本当は行ってほしくなかったなかったけれど、仕方なく笑顔で送り出した。
__フリをして、こっそり後をつけた。
2人が向かったのは裏門。植えこみの中に隠れ、会話を盗み聞きしようと決意した。
ただ分かっているのは、愛心が告白することだけ。後はるぅとがOKしないことを祈るのみ。
愛心「わた、わたし…っ。るぅと君のことが「言わなくていい。先の言葉は分かってる。僕に先に言葉、言わせて?」えっ。」
うそだ。
最初にAはそう思った。
【僕が好きなのはAだけですよ!他の人なんか好きになりません!】
【そうなのっ?きゃっ!嬉しい!じゃあ好きな人の言うこと聞けるよねっ?】
【モチロンですっ!】
【じゃあ。敬語やめて、るぅちゃん。もしいいよって言ってくれたら私、るぅちゃんのお願い1個聞く!】
【分かりました。その条件、のみます。じゃあ、るぅちゃんって呼ばないで。るぅとって呼んで!】
【うん!】
『過去にそんな会話をしたよね?るぅとが好きなのは私じゃないの?愛心さんに気があったの?』
Aは今すぐにでも植えこみから出ていって、るぅとにこう言ってやりたかった。だけど自分を抑える為に植えこみからそっと抜け出し、一目散に走った。
Aはるぅとの事を好きなのだから余計に、不安になる。
悲しみ、怒り、不安、それらのマイナスな気持ちがグルグルと回り、ごちゃごちゃと混ざりあってなんとも言えない複雑な気持ちになった。
そして、るぅとと別れたところで、何食わぬ顔で、るぅとを待った。
る「おまたせ」
るぅとが明るい顔でAのところに戻ってきた。
『るぅと……』
る「…どうしたの?顔暗いよ?」
『だって』と言いかけて、Aは言葉をのみこんだ。Aにいつか話してくれるはずだ。だけど、待ちきれなくて、Aは怒鳴るように言った。
『告白されたんでしょ?』
る「ぇ…なんで知って…」
『私は信じてたのに!!私に嘘をつかないこと!愛心が好きなら言えばよかったじゃん!もうるぅとなんてきらい!!』
「勘違いだよ」と言いかけるるぅとを無視してAはその場から走り去った。
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作者名:梦雲苺 | 作成日時:2021年2月12日 21時