15.テスト ページ14
今日は総合テストだ。
クラスで一番気合が入っているであろうAは真剣!!な表情でテストが配られるのを待っている。
【機会なんかさぁ、早い方がいいから明日のテスト終わったらで良くない?】
【えっ?は、ははは早すぎませんか!?】
【でもそれでもいいかもね】
【それで高得点でも出せばるぅとは大喜びやし】
【なんて言ってもAの幼なじみだもんねw】
【……わかりました、明日にします】
そう、告白は今日なのだ。
そのために自分のお小遣いを使って国語、数学、社会、理科、英語の参考書まで買った。
黙々と勉強をし、このテストにのぞむのだ。
「始め!」
先生の合図でシャーペンの音が教室に響き渡る。
Aはものすごい勢いでシャーペンを動かしていた。
ここは昨日の復習で出たところ。
ああここも出たところ。
あっという間に解き終えた。
やがてテストは回収され、丸つけが始まった。
急にAの胸が高鳴った。
大丈夫だろうか。
その心配と、上手く告白できるかと言う心配が胸の中を駆け巡る。
絶対大丈夫。
Aはギュッと制服の裾を握りしめた。
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作者名:梦雲苺 | 作成日時:2021年2月12日 21時