10.嫉妬(ご褒美) ページ10
〆．
「だいたい、のんちゃんってなんなの。誰の許可得て呼んでんの」
家で、鍵を閉めて、チェーンもかけて、完全に誰も入ってこれない状態。
こんなことしたって自分の首を絞めるだけなのに。
家に入られないなら、きっと望は誰かの家に泊めてもらうことになるだろう。
それは………あの女の人の家…………。
「っ、知らないもん」
望がいなければ、料理なんてする気も起きなくて。
さっさとお風呂に入って寝てやる。
どちみち、夜に歓迎会があるとは聞いていた。
だから今彼が家にいないのは必然なんだけど……やっぱりムカつく。
そうだよね、拗ねた彼女より歓迎してくれる人たちの方がいいよね。
「デレデレしちゃって。どーせ私なんかよりあの人の方が美人で可愛いですよーだ。………はあ、最悪」
涙が出てきた。
望がどうして私を好きになったのか、好きでいてくれるのかが未だによく理解出来ていなかった。
「私だったら、私みたいなやつ、やだ。
素直じゃないし、可愛くないし、望に何もできてないのに、」
自分に魅力を感じないというのは、ある意味コンプレックスとも言うのだろう。
そんな自分への劣等感に追い打ちをかけられた気分。
「……あんな笑顔向けるなら、あの人のことストーカーしたらいいじゃん…………。
どうせ盗撮するなら美人の方がいいし、盗聴するなら可愛い声の方がいいもん……」
望の部屋着であるシャツをぎゅっと抱き締めたら、自分と同じはずなのにやっぱり彼独特の優しい匂いが舞う。
「………………ほんとに、帰ってこないの、？」
一応別々にしてるベッド。
帰ってこないなら、いいよね？
そのまま望の部屋着を着て、
望のベッドに潜り込んだ。
彼の部屋には大変よろしくないものが溢れていたけれど、それが私を安心させた。
この部屋は、私を認めてくれている気がしたから。
望の枕を抱き枕として胸に抱いていると、
部屋の窓が不自然に音を立てた。
「っ、？」
カーテンを閉めているからよく見えないけれど、何か影が動いてるのはわかる……。
泥棒？不審者？
「っ、望………」
こわい、
どうしてこんな時に限っていないの？
ばか……！
「望、帰ってきて………！！」
「ただいま、Aっ！」
〆．
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M.M(プロフ) - 完結おめでとうございます！初めてコメントさせて頂いてます。長い間お疲れ様でした！完結少し寂しい気もしますが、はゆなさんの書く望くんの変態が大好きなのでまたたくさん読み返したいです！素敵な作品をありがとうございました！ (2019年9月14日 14時) (
レス) id: f5f52d4eb2 (このIDを非表示/違反報告)
かける(プロフ) - 完結おめとうございます！初回から読ませていただいてます！望くんのキャラが大好きですw新婦入場で、大ちゃんと登場するだけでいくつの修羅場が生まれるのでしょうか。更にいえば、結婚式1日で終わるのでしょうか...w(勝手な妄想失礼しました）次回も楽しみにしてます (2019年9月13日 23時) (レス) id: 504c17eca7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーたん(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！変態の望くんや周りの愉快な仲間たちのわちゃわちゃ本当に楽しく読ませていただきました！楽しいお話をありがとうございました。 (2019年9月13日 21時) (レス) id: b61c716464 (このIDを非表示/違反報告)
流智LOVE - 完結おめでとうございます！このシリーズ大好きで続編が出来てとても飛び跳ねていました(照)終わってしまうのは寂しいですが、ほかの作品を見たりしたいです！これからも応援させていただきます！長文失礼しました！ (2019年9月13日 20時) (レス) id: db4b56f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
にょん(プロフ) - 終わっちゃうのは悲しいですがそれまで思う存分楽しみます！読み返しまくりたいので消さないで欲しいです！個人的にはもっともっと読みたいです〜 (2019年8月26日 21時) (レス) id: c04d4fb621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2019年7月30日 7時
