青色の願い事 (ページ20)

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阿部side
家でまったりと休暇を過ごしていたら、俺のスマホが鳴った。

阿)(あ、優吾だ…仕事でなんかあったのかな？)

なんて考えながらロックを解除すると、かなり慌てた優吾の声がした。

優)…阿部ちゃん、どーしよ……

阿)よし分かった。すぐ行くよ！北斗に、俺が来たらドア開けるようにだけ言っといて〜

樹、無事でいて…そう願いながら樹と北斗の元へと急いだ。

北斗side
あーちゃん(阿部ちゃん)来たら、ドア開ける！泣かないよ、北斗！…なんて自分に言い聞かせながら起きない樹の体を撫でる。

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ……

北)(あーちゃんだ！)

玄関へダッシュして、入ってきた阿部ちゃんを樹のとこへ案内する。

阿部side
阿)樹、樹…！

微かにだが意識はあるみたい。熱のせいで朦朧としているだけか…？それなら、

阿)北斗！樹を病院に連れていくから、靴履いて待ってて〜

俺も樹を抱えて玄関へ向かう。

北)びょーいん？あ！

阿)ちょ、北斗〜？

リビングに置いてあるシェルフの中を漁り始めた彼。何してんだろ…？

北)あったー！びょーいん行く時、ゆーごが持ってくやつ…

北斗が見つけたのはポーチ。その中には北斗や樹…兄弟分の保険証が入っていた。え、北斗って天才なの？

阿)北斗ありがとう！持っていくね！

北)あと、ドア閉めるのはこれ〜！じゅぃのだけど…

そう言って青い鈴がついた鍵を渡してくれた。え、北斗って天才なの？(2回目)

俺は、北斗と樹を後ろの席に乗せ、音色病院まで車を走らせた。