【うらたぬき】たらしな君と私

期待 ページ7

うらたの天然たらしな行動はもはやとどまることを知らない



コケそうになっている女子を涼しい顔で支えたり、きっと無意識なのだが顔を近づけて話したり、軽いスキンシップならしてしまうような男だ



当然、そういったことはAにもある



『(期待させるようなことして…)』





満更でもないA






そんなことを考えていると待ち合わせ30分前

指定された駅は徒歩10分で着く様な近所だったので20分前に行けばいいだろう、と考えAは家を出た




『(20分前って、すごく早いかな…)』



まぁ早かったら待ち合わせ付近をウロウロしていればいい話だ

Aは駅へ向かった






＿＿＿＿





Aが駅に着いたのはぴったり待ち合わせ時間20分前





『(なのに…)』






どうして浦田はいるのだ…、と肩を落とすA



近づいて行くと浦田はAを見つけて大きく手を振った

その姿はあざとい





「あれ、A早くない？」






遅刻とかしてくるイメージだったわ、とか言う浦田

そしてあ、と言葉を続ける





「もしかして俺と遊ぶの、楽しみだったとか？」

『う…』






図星すぎて何も言えないAと、反応が以外だったのか浦田も固まってしまった







「(なわけないじゃんとか言うと思ってたのに…)」







固まってる動かない浦田にAは不安を覚えた

そして声をかける





『う、うらた？』

「……、ずるい」

『な、なにが…？』





「…なんでも」






ふいっとそっぽ向いてしまった浦田に、機嫌を損ねてしまったと不安になる名前だったが、浦田はAの手を引き歩きだした





「…映画、見に行くぞ」









なんだか急に男らしく見えた

きっといつもと服が違うから。

私服だから、期待するな、と心で何度も唱えるA





『(浦田はみんなに、こういうことするやつだから)』








＿＿＿＿期待するな

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