【うらたぬき】たらしな君と私

手 ページ18

『(まずい、思わず口から出てしまった)』

「まぁな、おれはイケメンだ」




少し心配していたAに対して

そう言われて嬉しい浦田はドヤ顔でそんなことを言うからAは思わず吹き出してしまった





『やっぱなし、浦田はイケメンとは程遠いや』

「んなっ！？！？」





ふふふ、とAが笑えば浦田も笑顔になる

穏やかな雰囲気の中で話をした





『あ、降りる駅次だね』

「お、ほんとだ」

『ケーキ楽しみだな〜』




電車から降りる

たくさんの人がその駅から降りるため、2人は離れてしまった




『(あー、はぐれた…)』





Aは人の流れに逆らわずにただ流され続ける

そうすれば怪我しないし


改札まで行けば浦田に会えるだろう






と考えていたAの手を誰かがつかむ

いきなりのことでAの足が止まった




そして腕の方を向く







『浦田…』

「あぶね〜…、はぐれる所だったね、行こっか」





浦田はAの手を引き、既に人が少なくなった駅を歩く


未だ手は繋いだままだ






『浦田、手、その…、離して…？』





赤い顔を見られたくなくてAは俯く







「またはぐれるからだーめ」







『(コイツ、あざとい…)』







結局2人は手を繋いだままケーキ屋へ行くこととなったのだった





＿＿＿＿男子の手はやっぱり、大きかった

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