Full of love

call name again　ー紫.廉 ページ36

永side



“おいっ！捨てんなよ！！”

“うるさいっ！＿耀は黙ってろ！”

“辞めろよ！！おいっ！！れん！！れえぇぇんっ！！！”







目を覚ますと辺りは真っ暗だった



深夜くらいだろう



いつもなら好きな時間だが今日は最悪な気分だ



久しぶりにイヤな夢を見てしまったから



俺が捨てられた夢を…











１〜２年前くらいの記憶



でも俺は今２歳(大体２４歳)だから１年半くらいだと思う



俺はとある家で産まれた



俺以外に３匹兄弟が居って、名前は



きし．ジン．(俺)．かいと、と呼ばれていた



お母さんからの愛をいっぱい受けて



飼い主のしょおからも沢山の愛を受けた



俺はその度ツンツンしてしまっていたけどしょおは諦めずに俺に構ってくれた



でも、その度に募ってく想いは止められなかった



俺の想いがバレたのか、かいとには



“れぇーん、素直になりなよぉー”と言われ


ジンには



“れん、しょうのこと好きなんでしょ？俺は応援するよ！国猫にお任せあれ！”と応援され



きしさんには



“れん、頑張れよ！人間になれ！”と何回も何回も言われた



とにかく可笑しな兄弟だったけど、猫と人間の壁が辛かった俺はたしかに励まされていた



そんな日々を過ごしていたある日



俺だけケージの中に入れられ、外に出ることになった



かいとには



“しょうとデート楽しんできな！僕、きしくんとジンと待ってるから！”と言われた



デートという言葉がとにかく嬉しかった俺は気づかなかったんや



しょおのお父さんが俺のことを見ていたなんて

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