あの双黒がオタクだった件について。【文豪ストレイドッグス】

5，ギャップ萌えっていきなりくる。その1 ページ7

それはいつものように双黒さんの仕事部屋でオタク活動をしていた日のことだった。




その日は太宰さんは会議があり部屋にはおらず、中也さんも個人的な任務でいなかった。



なので私は1人寂しく窓際のソファに寝転がり最新刊のジャンプを読んでいた。



だが気になる漫画があり夢中になって読んでいた時だった。




「あーーーー」


強い風が吹きパラパラと勝手にページがめくれ読みたい漫画を強制終了されてしまった。



地味にイラッときたので舌打ちをしながら渋々窓を閉めようと手を伸ばした時だった。



「ん？」



窓から2人の男女の姿が見えた。



女性は誰だか分からなかったが男性の方は特徴的な帽子を被ってたのですぐに分かった。






「中也さんだ。」



中也さんが任務に行ってから2時間以上は経っていたので任務は終わったことは理解出来た。




しかし中也さんが事務員らしき女性と2人で何をしているのか少し疑問だった。



だがその疑問はすぐに解決した。





女性は顔を赤らめ中也さんに何かを話していた。



まるで恋する乙女のような可愛らしい顔で。



あぁ、そうか。






あの人は中也さんが好きで今は告白の最中だったのか。



ここから大声で中也さんを呼ぼうとしなくてよかったと安堵する。



あの女性の勇気が全て水の泡になってしまうところだった。






しかし告白されている中也さんの反応はどこかつまらなそうだった。



否、諦めた顔をしていた。






まるで「女なんてみんな同じだ。」



そんな雰囲気をかもしだしていた。



そして中也さんは女性に何かを話し始めた。





俯き震える女性。



そしてどことなく涙らしきものも見えた。




「振ったのか。」



しかし好きでもない女性と付き合う方が女性にとっては酷というものだ。



女性は中也さんに一礼しその場から走り去っていった。






しかし中也さんが女性から注目されているのは意外だった。




オタクだと知ってから太宰さんが告白されている場面は何回か見てきた。




告白後女性になんて言って振ったのかは定かではないが毎回左頬に紅葉があったのは覚えている。

本当に何やってんだあの人。





だがよく考えればポートマフィアで注目されている太宰さんの相棒なんて誰でも気になるし嫌でも目立つものかと納得する。






だが中也さんは何であんな諦めたような顔をしていたのだろうか。

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