あの双黒がオタクだった件について。【文豪ストレイドッグス】

26,一人で気楽に生きていきたいけど必ず面倒事に巻き込まれるのが人生だ。その5 ページ41

カチ、カチと店内に秒針を刻む時計の音が響く。


私の左隣にはクソ幹部。


そして目の前には和田ア〇子のような貫禄でブラックコーヒーを飲むクールビューティー菜〇緒。


帰りたい。帰ってゲームのランキング上げたい。


あーもうマジで人生ツムツムだわ。


「ところで貴方が｣


コトリと先程飲んでいたコーヒーを置き、私を見る元カノさん。



「貴方が猫の惑星の王妃のにゃるみさん？」



綺麗な顔してなにふざけた質問してんだあんた。



そしてなんだその異世界ギャルゲーチックな名前。



ていうかにゃるみって何それ？



(なんですか？にゃるみって？
聞いてないんですけど？)



私はバッと太宰さんの方を見て目でそう訴える。



(猫の王妃である君の名前だよ。
いい名前じゃないかい？)


(いや絶対適当だろあんた。)



私はそんな思いを込めてジトリと太宰さんを見た。



「･･････お二人共、そんなに見つめあって随分とお熱いのね。」



そんな私達の様子を見て少し怒りのこもった声で言う元カノさん。


そりゃそうだ。

こんなふざけた事になっているがこの人は好きな人に裏切られたのだ。


やっぱり太宰さんはクソ幹部だな。



「そう、私達は愛し合っているんだ。もう君に邪魔できる余地はない。

だからもう一度言う。


別れてくれ。」



1つトーンの下がった声で突然ハッキリと元カノさんに別れを告げる太宰さん。


その場がシーンと静まる。


･･･ここは冷凍庫か？ってくらいに空気が冷える。



「･･･分かっているわ。そんなことくらい。

でもどこか諦めきれない自分がいるの。
だから私がキッパリ諦めきれるよう


今、この場で、彼女に愛を囁いてちょうだい。」



突然の爆弾発言。


まるで頭の上にたらいが落ちてきたのような衝撃が私を襲う。


訳の分からない事態に私は目眩がしグッと頭をおさえた。


いやいや･･･あのさ･･･


どうしてそうなるの？

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