あの双黒がオタクだった件について。【文豪ストレイドッグス】

19,遊びでも白熱しすぎると潰し合いになるから程々に。その3 ページ34

「ちっ、糞太宰が。
あいっかわらず渋てぇな。」

「その言葉そっくりそのまま返すよ中也。」

「『やるなっコイツ！』みたいなライバル感満載の会話いいですからやめてください今すぐ！！｣


怖い本当に怖い。

ゲームセンターが私の墓場になるなんて想像してなかった。


こんなことを思ってる間にもパックは私の周りを飛んで壁にめり込んでいく。


デス・ゲームに巻き込まれた臆病な主人公の気持ちが凄くわかる。


何か今死んだ方がマシって気持ちの方がでかい。

てか帰りたい。


そう思いながら一人で壁の隅に座りガタガタ怯える私。


そんな時だった。


《Chance time!!》


突然エアホッケーのゲーム機のディスプレイにそう表示されたのだ。


そして雪崩のようにドバーッと出てくる大量のパック。


「え。」


こんな機能あるとか聞いてないんだけど！？


そんな思いと同時によぎる嫌な予感。


その予感は見事に的中してしまった。


「こりゃついてるぜっ！！

くらいやがれ！糞太宰！！

《流星･ミーティア！！》」


中也さんはそう言って自身の異能力で大量のパックを浮かせる。

そして謎の技名と共に大量のパック達は機関銃の如き速さで此方に向かってきたのだ。


「中也さんそれ流星二回言ってまうぎゃあああああ！！」


壁にめり込む大量のパック。

なにこれなにこれ怖いこれ！！

ていうかルール思いっきり無視してるよあの人！！


一方ビビりまくっている私とは異なり冷静な様子の太宰さん。

そしてフッと鼻で笑いこう言った。


「この時を待っていたのだよ。

スキル発動！！」

「何っ！？」

「いやデュ〇ルかよ！！」

「召喚！！

芥川君！！」

「いやアウトですって！！」

「潮風が胸に毒だ･･･。
手早く済ませよう。」

「ここ室内だしお前どっから湧いて出た！？」


太宰さんが召喚した風に出てくる芥川君にツッこむ私。

まって人って召喚して出てくるものだっけ？

いやないよね絶対！？


「太宰さんの敵は僕の敵。

羅生門！！

《連門顎！！》」


芥川君の異能力によって出てくる多くの黒獣。

その黒獣達が向かってくる大量のパックを噛み砕いたのだ。


「ちっ、やるな。」

「こんなの私の知ってるエアホッケーじゃない･･･。」

「なら！こっちもスキル発動だ！！」

「中也さん話を聞いて！！」


私の話を無視して中也さんまでスキル発動などと馬鹿げたことをし始める。

今度は誰が出てくるんだ。


「召喚！！

A！！」

「え。」

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