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「させませんよ…！…初めまして、我々はヴィラン連合。僭越ながらこの度、ヒーローの巣窟雄英高校に入らせていただいたのは平和の象徴、オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして…本来ならば此処にオールマイトがいらっしゃる筈ですが…」
息絶えてほしい？何を言っているのこの黒モヤは。
頭に血が昇りそうになっていたら勝己くんと切島君が同時にモヤに其々の個性で攻撃を仕掛けた。
「っ…その前に俺たちにやられる事は考えてなかったのか！？」
黒モヤが爆破と斬撃によって揺らめく。しかし殆どダメージが入っていなかった様子でため息をつくような声も聞こえてきた。
「…ふう、危ない危ない。生徒とはいえ優秀な金の卵…」
「！危ない！二人とも下がりなさい！」
13号先生が声を上げたその時、黒いモヤが私達を覆った。
「散らして、嬲り殺す。…シスターのお嬢さんは先程個性を見せて頂きましたので…孤立させて痛ぶりましょう」
『！』
黒モヤに飲み込まれながらクラスの子達から名前を呼ばれた。出久くん、勝己くん、お茶子ちゃん、他にも皆んなの声が聞こえた。
ーーー
『っい、た…！』
乱暴にモヤから吐き出されると上手く受け身を取れず数回転がり、痛みを堪えながらゆっくりと身を起こす。
辺りを見回すと、どうやら倒壊ゾーンにある建物の屋上へと飛ばされたみたい。少々砂埃が気になる。
『っみんな…早く戻らないと…！』
杖を握り締め立ち上がる。
走り出そうとすると、壁を伝って屋上に登って来たヴィラン達に行く手を阻まれた。
「あれぇ、ガキ一人じゃねぇか」
「よく見ろ、さっきイレイザーになんかしてたガキだ」
「つーことは味方の誰かが居ねーと戦えねえ個性なんじゃねえか？」
爬虫類や猛禽類、全身ゴツゴツとした岩のような異形型の男達が身構える私を前に話をしている。
(なんだか物凄く舐められてるような気がするけど…もしかして私の個性の事を知られてない…？)
杖を両手で抱えるように握り締めながらじりじり後退りしていると、トカゲ頭の男が気付いてしまい舌を伸ばして私の足首に絡め、元の位置へと戻すように強く引かれてバランスを崩してしまった。
『！っあ…ッ』
「オイオイ、ヒーロー目指してるってのに逃げようとしてるたぁ…雄英通うエリートちゃんは臆病なのかぁ？」
『…寄せ集めの集団で雄英に挑む貴方達の方が臆病だと私は思うけれど？』
.
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通りすがりの読者 - すごく大好きです。ありがとうございます。 (2020年4月7日 20時) (
レス) id: e61e95ec0f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - すごい面白かったです！大変だと思うけど更新頑張ってください！！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 232c0cd734 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさ | 作成日時：2020年2月13日 2時
