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あれからもっと色々出来る所を見せて欲しいとせがまれたけれど、父からは出来るだけ個性を外で使っちゃダメと言われているのでまた今度ね、と断った。当然残念そうな顔をされたけど、父に迷惑をかけたく無いのでごめんね、と勝己くんのツンツン頭を撫でた。
すると恥ずかしかったのか、勝己くんは顔を真っ赤にしながら慌てた様子で手を払い除けてきた。
「！ か、かってにさわんなよ！」
『あはは、ごめんね？今度はなでなでしてもいい？って聞いてからするね』
「ばか！そういう問題じゃねー！」
威嚇しまくる子猫みたいで凄くかわいいこの子。ツンツン髪のどこかに絶対猫耳あると思う。
くすくす笑ってると近くの茂みが音を立てながら揺れるのが見え、視線を向けると昨日勝己くんと一緒にいた男の子達が其処から顔を覗かせてこちらを見ていた。
「「かっちゃーん！がんばれー！」」
「うるせー！！おまえらぶっころすぞ！」
応援してる彼らに向かって虫網を振り回しながら駆けていく勝己くん。楽しそうに笑いながら勝己くんから逃げる彼らも含めてみんな元気だなあとしみじみ思いながら後ろ姿を眺めていた。
暫く眺めていたけれど、走り回る事に夢中になってしまったのか私の事を忘れてそのまま林の中へ走って行ってしまった。
(元気いっぱいだなあ…子供の若さって良いものだねえ…)
しみじみと思いつつ、もう少し散歩してから帰ろうと本を抱えながら川辺を歩き始める。夏の日差しに白い肌が焼けてしまいそう。そういえばいつもスーツだったから殆ど肌も見せなくて全く焼いてなかったなあとふと思い返す。休みの日だって寝てばかりだったし本当に干物だったなあ…。
そんな事を考えながら歩いていたらいつの間にか曇り空になっていて今にも雨が降りそう。
(傘持ってないや…、…本持ってるし急いで帰らなきゃ)
慌てて走り出したけど、ポツリポツリと地面に少しずつ染みが出来始め、息を切らし出した頃には既にずぶ濡れになっていた。
ーーー
家までは距離があったので雨宿りが出来る所を探していたら、人の手が暫く入ってなさそうな廃工場があったので其処に駆け込んだ。
本は濡れないようになんとかバリアで覆っていたけれど、私は全身びしょ濡れになってしまった。髪の毛もワンピースも絞ると水がぼたぼた出てくる。
『…っへくしゅ！』
寒い…風邪引きませんように…
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なさ(プロフ) - 夜月 零夜さん» コメントありがとうございます！まだまだ未熟者ですが頑張ります！！ (2020年2月11日 13時) (
レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！とっても天然な主人公ちゃんですが気に入っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
なさ(プロフ) - レーナさん» 返信昨日ある事に今更気付きましたすみません…！応援ありがとうございます！頑張ります！れんこん！ (2020年2月11日 13時) (レス) id: f613967be2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 零夜 - 面白かったです！更新頑張ってください!! (2020年2月7日 16時) (レス) id: 3da7626fa3 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - すごく面白い！主人公ちゃんが可愛い！頑張ってください！ (2020年2月5日 23時) (レス) id: 171cb6aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさ | 作成日時：2020年1月29日 3時
